県学労ニュース240号     2001/8/14発行
 

人事院勧告出る!
3年連続削減で年間ボーナスは4.7カ月に!
育児休業は3歳まで、介護休暇は6月まで延長

 8月8日、人事院勧告が出された。その内容を見ると、官民格差を0.08パーセント (月額313円)とし、来年3月に全員一律に3756円を超えない範囲で一時金を支給するようにとの勧告をし、給料表本体の改訂は2年連続で見送られた。また、期末手当が3年連続で削減され、今年の12月の期末手当から0.05カ月分削減されることになった。30万円の給料をもらっている人の場合、15000円もの削減になる。
 一方、育児休業の期間を1年から3年に延長し、介護休暇も3カ月から6カ月に延長するようにとの申し出がなされ、平成14年4月1日から実施される予定である。

             

来年度も給与削減を目論む?
 8月7日、愛知県は平成14年度も1150億円の財源不足が生じるという財政中期試算を発表しました。人事院勧告の前日にこのような発表を行い、財源不足を補うために、また職員の給与に手をつけようという意図が見えすいていて、憤りを覚えます。
 来年度予算がこれから編成されようという時に、歳入以上に歳出を見込む試算を立てれば、財源不足になるのは当然です。歳入に見合った歳出予算を組むべきです。万博、空港、東部丘陵線など赤字必至の後年度負担を更に増大させるような巨大プロジェクトは即刻中止し、身の丈にあった財政運営を行い、平成11年度から3年間にわたった職員の給与削減を解消して、職員の我慢に報いるべきです。
 しかも単年度決算では毎年黒字を出しており、13年度に至っては平成10年度の赤字も解消されていますので、職員は当然来年こそは条例どおり給与が支給されると期待しています。その職員に対して、今回の発表は過去の借金の返済が増え、大型プロジェクトにも金を使うので、当分給与カットを覚悟しろという脅しであり、許し難い暴挙です。

 
 

個別研修制度の実施に反対する
 愛知県教育委員会は7月16日付けで「平成13年度個別研修実施要領について」という通知文を送付してきました。
  通常の研修案内とは違い、「職務能力や執務態度に課題を抱える」と所属長及び総務課長が認めた事務職員を特定した研修実施要領でした。
  これは、要領でも触れられていますが、職員の人減らしが進んで「少数精鋭での効率的・能率的な事務処理体制の確立」と称して労働強化を図るうえで管理職が問題とする職員に嫌がらせをしようとするものです。
  県学労は「県立学校のように少数職場においては勤務評定が恣意的になり、統計学からいっても公平性が担保されないとして、勤務評定の廃止」を要求していますが、今回の個別研修実施要領ではこの勤務評定が根拠となるわけですから、勤務評定を基にした嫌がらせ・追い出し研修となるため強く反対します。
  県学労は7月24日、総務課に対し一方的な通知に抗議すると
ともに廃止を求めました。
 総務課北川氏は事前に当組合に連絡しなかったのは申し訳ないとしながらも、これは教育委員会だけの計画ではなく、県全体の計画であるので撤回はできない。今年度から直ぐに実施するものであると答えました。
  そこで強行するとしても管理職による恣意的な指定をさせない基準を示してほしいと申し入れ、実施した場合でも事後その事業の点検のため、組合に対して内容を公表するよう求めました。

  

国体予選の地区大会
     今後は大会要項に教育委員会共催を明記
                 スポーツ課が指導すると言明

 7月12日付け県学労ニュースで問題提起しました「教員特殊勤務手当」についてスポーツ課と話し合いました。
  スポーツ課の説明によれば、「国民体育大会は国や県が共催しており、選手選考のために行なわれる地方大会は、単独で選考会を持つと大会が増える弊害を避けるために協会主催の大会と兼ねることが多く、事務職員のみなさんには仕事上紛らわしくさせている事がわかりました。対外競技等は部活動の一部ですので、四号認定でも問題ではありませんが、教育委員会が県代表を選考する予選会ですので、学校の教育活動の一環で行なわれている場合は対外運動競技として三号認定できます。」ということです。しかし、主催が競技協会であり、どこにも教育委員会が共催とか後援とか書いていない。具体的に高体連や自治体主催以外に三号認定できるものはどのようなものかと尋ねたところ、「現在のところ、国体予選のみである。国体予選であっても、学校の教育活動の一環ではなく、個人で参加するという場合などは該当しない。今後は各競技団体を指導して大会要綱に、要綱を見れば直ぐ判別できるよう『愛知県教育委員会共催』と併記するよう指導していきたい。」と答えました。
  来年度以降は私たち事務職員が迷わないようになりそうです。

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