県学労ニュース215号     2000/7/5発行

産振予算確保対策費って何?!
     産業教育振興会
          実業高校から徴収
 5月17日付の「平成12年度愛知県産業教育振興会学校会費(産振予算確保対策費)
について(依頼)」という文書が愛知県工業高等学校長会長から県下の職業に関する学
科を有する学校に送られてきた。

 その文書によると、学校会費(通常会費)として職業に関する学科を有する公立全日
制高校は1万3千円、上記以外の高校は1万円が県教育委員会から一括振り込みされる
事になっている。

 その他に、職業に関する学科を有する学校は農、工、商、家、看の各部会で産振予算
確保対策費を徴収し、各部代表校から一括名古屋市立工芸高校の会計口座へ振り込むよ
うにとの依頼である。

 しかし、この産振予算確保対策費とは一体何なんだろう?県教委が負担金で一括して
払っている会費とはどう違うのだろう。どうして県の負担金で払えないのだろう?県の
負担金として払えないものがどうして学校に払えるのだろう?全く不可解なお金である。

 それにもまして、問題なのは一般会費(県産振維持会費)として一口2千円のお金を
集めていることである。地区別目標口数をメドにして、地区代表校より各校へ後日依頼
となっているが、例年事務長が出入りの業者をつかまえて、この会費の依頼をしている
のを同じ事務室にいるみなさんは目の当たりにしているのではないだろうか。そして
「えっ!こんな事を事務長が出入りの業者に頼んでいいのかな?」と疑問に思った人も
いるだろう。出入りの業者はいつも物を買ってもらったり、仕事をもらったりしている
関係上、イヤとは言えず、言われるままにお金を出している。当然、見返りとしてこれ
からの取引を有利に計らってもらおうという気持ちをこめて金を出していると考えるの
が世間一般の常識だろう。にもかかわらず、今までこのことが一度も問題にならなかっ
たのはお互いに利益があったからだろう。この会費のおかげで高い物を買わされ、県に
損害を与えていないだろうか?

 とにかく、出入りの業者からいかなる形であれ、寄付や会費、広告料などをもらうの
は厳に慎むべきであろう。

 今年の一般会費(県産振維持会費)の納期限は10月30日となっているが、各学校
からも疑惑を招くような形での会費徴収はできないとの声をあげていくべきである。愛
知県産業教育振興会も会費徴収の方法をもっと適正な方法に変えるよう考えるべきであ
る。


 

大学入試センター試験激励等旅行命令実態調査
(速報)
   受験競争をあおる学校はどこだ!
          開示枚数から見るヒートアップ度BEST11

 県学労では今回「大学入試センター試験激励(応援、付添、確認等理由はいろい
ろ書いてあるが目的は一緒と考える)などで旅行命令が行われた実態を調査するた
め情報公開請求をした。

 学習合宿を止めようとしない学校は受験競争をあおる最後のところでも、きっと
異常な行動パターンを表すだろうというのが私たちの考えたきっかけである。

 今回請求してみて、データは予想していた以上に多く、今その集計作業に忙殺さ
れている。しかし、各学校でコピー作業など、実務に携わった事務職員の皆さんに
いち早く情報を共有してもらおうと思い、取り敢えず、「写しの作成に要する費用」
から開示枚数がわかるので、枚数が多い学校は命令件数も多いと考えられる。だか
らそのランキングを発表し、それらの学校を中心に更に調査を進めていきたいと思
う。

 大雑把に見た感想では、多くの学校(百十八校中九五校)でセンター試験の激励に
複数の教員が駆けつけている。

 しかし、岡崎北高校を例にしては悪いが、十数名も出かけていくというのはどう
だろうか。なんだか、高校入試で予備校の職員が校舎の前で気合を入れている姿を
髣髴とさせるものがある。事務職員のみなさんはあれをみて、すこし不愉快に感じ
ていたのではないだろうか。同じことが自校の職員で行われているとしたらどう思
います?ちょっと異常だよね。

 そのほか、何人受験したかわからないけれど、県外の大学に激励に行っている学
校が数校あったし、卒業した者の合否を確かめるために、大学に教員が発表を見に
行っている学校もあった。そうした学校では、管理職も含めてむやみに個人情報を
本人の承諾なしに収集することは条例で禁止されていることも知らないだろう。

 
各県立学校へお送りしたニュースに守山高校40枚とありましたが、4枚の間違いでしたので、
お詫びして訂正します。


 

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