県学労ニュース198号      99/10/5発行

99人事委員会勧告出る!
なぜだ?
15,026円の官民格差を1,007円に値切り!

 愛知県人事委員会は10月1日、県職員の給与を0.23%引き上げるよう議会及び知事に対し勧告しました。

 県職員の給与は、鈴木前知事を始めとする県幹部の財政見通しの誤りや国の景気浮揚策に迎合した県債の乱発による
借金漬けのせいで、この4月から給料の3.5%、期末・勤勉手当の8%がカットされています。
 この賃金カットにより、官民格差は15.026円にも広がっています。

 人事委員会は当然この格差を埋めるべく、給与の改定を勧告するべきであるにもかかわらず、この4月からの給与の
減額が無かったものとした場合の給与と比較し、僅か0.23%(1,007円)の給与の引き上げ勧告しかしていませ
ん。

 しかしその一方で期末手当の支給率の削減だけは国に準じて勧告しており、労働基本権の代償としての機能を果たし
ているとは全く言えません。
 勧告の内容は下記のとおりです。

 人事院勧告では育児休業者への期末手当・勤勉手当の支給について勧告されましたが、愛知県では勧告されていませ
ん。しかしこの問題については給与改定交渉の中で国並みの改定を要求していきたいと思います。

 その他、報告の中では時間外勤務の縮減や年次休暇の計画的使用の促進、高齢者雇用制度の導入などが求められてい
ます。

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愛知県人事委員会勧告
給料表  人事院が勧告した俸給表に準じて改定すること

諸手当  宿日直手当
     人事院勧告の内容等を考慮して改定すること
     (一般の宿日直 4,000円→4,200円)

     期末手当及び期末特別手当
     人事院勧告の内容等を考慮して改定すること
     (年間支給月数の引き下げ)
      期末手当・勤勉手当  5.25月分→4.95月分
                 6月期 2.05月分 12月期 2.35月分 
                 3月期 0.55月分 
      期末特別手当     4.05月分→3.75月分

改定の実施時期
 平成11年4月1日から実施すること。ただし、諸手当のうち、宿日直手当については平成
12年1月1日から、期末手当及び期末特別手当については平成12年4月1日から実施する
こと。 
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財政再建計画も示せずに、何が財政状況の理解をだ!

  先日(9月21日)教育委員長名で「危機的な本県の財政状況について」なる文書が全職員に回覧・配布するよう送ら
れて来た。  その中身は、先に記者発表の「財政中期試算」による毎年二千億円もの歳入不足の主原因が人件費であっ
て、その抑制を第一に考えているので、職員に覚悟しておくようにという警告とも取れる内容でした。

  皆さんも試算表を見たと思いますが、歳出の項目で人件費(1999年度を1とした場合、1.146倍)と公債費
(同じく1.788倍、ただし、万博、空港関連の公債はまだ試算されていません)が膨らんでいくようになっていま
す。公債費は過去に既に借金をしたツケですから、減ることがないのです。さらに、記者会見で配られた「財政健全化
に向けて」という文書の歳出削減の項目のうち、1番目に人件費をあげ、「総額の抑制に努める。」として定数・給与
を掲げました.これには大きい組合も強く反発しているそうです。

 また教育委員会管理課の話では、民間でやられているような抑制効果の高い低金利債券への借り換えも難しいとのこ
とだそうで、残るは人件費となってしまう構造になります.

  組合側が県財政の健全化に向けた具体的な再建計画を示してほしいと要求したことには答えずに、このような表を添
付して来年以降も給与抑制を既成事実化しようとする行為はまったく許せません。

中国西安旅行記(4)
(1999.7.11〜16)渡 邉 研 治

7月13日(火)曇り一時雨
 朝4時頃に目が覚めた。昨夜からの着た切り雀。歓迎会を催してもらって、かなり酔っ払ってしまったようだ。
チケットを入れたシステム手帳が見当たらず、部屋中を探してみるが手帳が見つからない。今朝8時20分まで
に飛行機の予約確認を入れねばいけないのに、どうしよう。部屋をうろうろして、5時半頃またしてもOさんも
起こしてしまった。理由を話すと、予約確認は少しぐらい遅れても大丈夫、チケットも再発行できると励まして
くれる。Rさんがきたら頼めばいいと言ってくれたので、少し安心する。Oさんはスケッチをしに市内見学に行
くという。悩んでいてもしょうがないのでわたしも市内ランニングに出かける。おきらくな人間である。

 昨日出かけた書院門に着いた。城郭に登りたくて碑林の前の登り口まで行ったが、閉まっていた。大人8元の
入場料金も持ってきていない私はどっちみち登ることはできない。あきらめきれずさらに走っていると、通用門
が少し開いていたのでそっと登ろうとする。すると宿舎の中から若い守衛さんが出てきて見つかってしまった。
入っていたので逃げるわけにもいかず、日本語で「少しだけでいいから登らしてもらえないか」と頼む。日本語
は分からないが、私が登りたいと望んでいることだけはわかるらしく、私の後ろを指さし入場時間が違うと言っ
ているようであった。それでも「少しだけだからいいか」と繰り返していると、「仕方ない」という顔をしてO
Kしてくれた。急いで城郭の上に駆け上がると、そこは幅10メートルほどの石畳がずっと続いていた。城郭の
内側は1.5メートルぐらいの壁があり、内側はジャンプしない限り見えない。外側に向けて見張り用か狙撃用
の挟間がある。約束どおりすぐに降りたら、門の前に先ほどとは違う2人がいた。「ありがとう」と言って門を
出たが、怪訝そうに眺めていただけで、咎められなかった。ああ、満足。

 8時半、待ちに待ったRさんが迎えに来てくれた。手帳が見当らないこと、航空チケットの予約確認を8時2
0分まで入れなければいけなかったことを告げる。運転手のLさんには、車の中に忘れ物がないか見に行っても
らう。はたして車に置いてあった。みんな笑い話にしてくれたが、内心ハラハラ、済みませんでした。(つづく)
 

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