県学労ニュース188号      99/4/20発行

県は組合に財政再建計画を示せ!

  県学労は4月19日、賃金カットに抗議し、一日も早い賃金カットの中止とカットされた賃金
の支払いを求めて左記の要求書を教育長宛に出しました。

 県は財政危機を口実に県職員の賃金カットを組合との合意のないまま強行してきました。
職員の給与は条例で定められており、県職員は県に対する債権者です。労働契約に基づき労
働力の提供をしているにもかかわらず、その代価としての賃金を一方的に値切るなどと言う
ことは許されません。

 県学労は、98賃金確定交渉の中でも要求してきましたが、職員に賃金カットを強いる以
上、県当局はこの財政危機をどう克服していくのか、その展望を明らかにする義務がありま
す。

 99年度予算は知事の交代があったため、骨格予算となり、政策的な予算は六月県会で補正
予算を提出する事になっています。しかし、六月補正予算が作られようとしている今、組合
に対して何ら財政再建計画を示していません。そして、一方ではゼネコンに奉仕する中部新
国際空港の建設や自然破壊の愛知万博の準備をすすめています。

 県当局は職員の賃金カットをどのくらいの重みをもって受けとめているのでしょうか?財
政再建に向けた取組をいったいどう考えているのでしょうか?全く無責任とのそしりを免れ
ません。

 財政再建に向けた取組が組合側からもいくつか提案されました(教頭の複数配置廃止や管
理職手当の国並支給、主任手当の廃止、期末勤勉手当の役職加算の廃止等々)が、その提案
に対しても何ら誠意ある回答がありません。早急に財政再建計画と6月補正予算案を組合に
提示するよう強く要求します。

 また、第二に県教委でこの4月からグループ制が導入されましたが、この制度はかねてか
ら県学労が要求していたライン制からスタッフ制へという要求に通じるものです。

 かつて学校には事務長の他には主事(主任)しかいませんでした。しかし待遇改善を口実
に主査制度が導入され、管理強化と屋上屋を重ねる事務の不合理化がもたらされました。

 県学労は事務長の他には専門員を各学校に数の制限なく配置していくように要求してきま
した。たかだか4、5人しかいない学校事務で事務長ー主査ー主事というラインは必要あり
ません。主査制度を廃止し、各学校への主査級職員の複数配置を更に促進し、県教委や知事
部局職員によるポスト横取りや男女差別の犠牲となった学校事務職員の昇任を早急に実現す
るよう要求します。

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                                              要    求    書
                   
                                                                                                                                          1999年4月16日
 
   愛知県教育委員会教育長 殿
                                                                                                                                                                                                                                           愛知県立学校事務職員労働組合
                            執行委員長 田 口 龍 司
 

 鈴木県政の失政により、前代未聞の職員の賃金カットが組合との合意もないまま本日強行
され、県職員の憤りは頂点に達しています。本来ならば職員の前に財政危機を招いた原因と
責任の所在を明らかにした上で、今後の財政再建の計画を提示し、職員に同意を求めるべき
でした。にもかかわらず、なんら誠意ある回答もせず、賃金カットを強行したことは暴挙と
しか言いようがありません。財政危機の責任もとらずに多額の退職金を手に引退した鈴木前
知事の責任は言うに及ばず、財政危機を知りながら、中部新国際空港や環境破壊の愛知万博
の強行を公約に掲げて当選した神田知事にも職員の賃金を保障する責任があります。
 
また第三次行革大綱に基づき本庁でこの4月からグループ制が導入されましたが、学校に
おいては事務長、主査というライン制がとられています。学級数が減り、事務職員定数が4
名となる学校が増えてくる中で今までのライン制では効率的な事務ができなくなってきてい
ます。事務の合理化や職員の待遇改善の為にもライン制を廃止することが求められていま
す。
 
ついては下記の項目について誠意ある回答をされるよう要求します。

1、長期財政再建計画と今年度の本格予算について組合に説明すること。
2、職員の賃金カットは今年度限りとすること。また財政状況が好転したときは一日も早く
 本来の賃金に戻すこと。
3、99年4月からのカットした賃金については、後日職員に返還すること。  
4、学校でもライン制を廃止し、主査級職員の複数配置を促進すること。

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あなたも組合に入りませんか

 県学労は県立学校に勤める事務職員で構成する労働組合です。  公務員は何もしなくても、人
事院勧告によって賃金が守られているから、何も組合を作ってまで自分たちの地位を守る必要
はない。守られているんだと思っていたのではないでしょうか。 しかし、昨今の動向をみて
いると、公務員だからといって安心できない状況が現れてきています。

 良い例が今回の愛知県財政の悪化が私たちの賃金を実質的に切り下げてきたことです。

 愛知県人事委員会勧告は少ないながらも0.7%の勧告をしました。これは98年4月時点の
愛知県内の民間給料との比較をした結果、県職員の給料が下回っているので、是正しなさいと
いうことです。

 ところが財政見通しを誤った鈴木前知事の失政のつけを私たちに押しつけてきたわけです。

 毎月1万円余、ボーナスでは10万円前後の減額をされて、それで守られていると言えるで
しょうか。

    また現に、用務員や調理員の臨時職員化が計画されてもいます。これを放置していて良いの
でしょうか。学校事務職員も他人事ではありません。

    学校事務職員は学校事務職員で団結することです。そして、団結する労働者は強いというこ
とを当局に示すのです。そのために私たちと一緒に組合を育てていきませんか。

    組合費は給料月額の100分の1(100円未満切り捨て)に500円を加えた額です。あなたの加入
を待っています。



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