県学労ニュースNo.177      1998/11/18発行
 

   財政再建団体にならないためにと称して
 他の経費の見直しや、失政の責任を明示しない
 給与改定の凍結は認められない

 11月13日、延び延びになっていた給与改定交渉(?)が開かれました。

 10月27日に行われた「愛知県の財政状況について」の教職員課の説明では解らないと
言う組合側の意見を受けて、交渉ではなかなか来ない財政課の職員が説明のため出席しまし
た。

 しかし、説明の内容は教職員課の説明とほとんど変わらず、「どんな経費を削った後、給
与改定の凍結という方針をとったのか、具体的にあげてほしい」という要求に対しては、
「赤字額がどの程度になるか解らないし、どのような経費が削減できるのか解らない。」と
答え、本当に最大限努力した上で給与改定凍結という結論がたったとは思えない答えでした。

 また、こうした大幅な見込み違いが発生した原因について、責任の所在を尋ねても、法人
二税の歳入額が、当初より大幅に下回ると思われるからと答えるのみでした。

 会社で言えば、破産状態で、会社更生法適用というところです。社長辞任というところで
すが、責任者はどういう責任をとるのかと尋ねても、答えられません。何も解らない。何も
説明できずに、職員に我慢せよというのは、納得できない。

 次回は、具体的に説明ができる12月中旬以降になりました。

(提示内容)
1.給与改定について
 勧告尊重は基本であるが、現下の厳しい財政状況から不本意であるが、少なくとも10年
度中は据え置かざるを得ないので、理解していただきたい。
 11年度から改定できるかどうかについては、さらに検討を加えたい。

2.改定する際の取り扱いについて
 ただいま申し上げたとおり、給与改定の取り扱いに不確定な要素はあるが、改定が可能に
なった際は財政事情を考慮し、次の通りとしたい。
 @ 給料表は従来どおり国に準じて改定したい。
 A 諸手当は国と同額に改定したい。
 B 初任給については、次の措置を講じたい。
  ア 短大卒は現行額のままとする。
  イ 全学歴について、初任給にかかる短縮措置を最低でも6月減じたい。短縮時期もそ
れに見合う月数分遅らせたい。
 C 高齢者の昇給については、人事委員会の報告や世代間の給与配分の適正化の観点から、
国並みに取り扱いたい。

3.退職特昇について
 財政事情がきわめて厳しいので、今年度末退職者から「20年以上1号」としたい。

4.11年度の給与取り扱いのついて
 (1) 10年度をさらに上回る財源不足が見込まれることから,給与改定の取り扱い如何に関
わらず、相当規模の給与抑制をせざるを得ないと考えている。
 (2)抑制内容については別途提示したい。
 

校長会に公開質問書

  去る8月7日から尾瀬で「日本教育会」主催の「秘境の里研修」なるものが開催されたこ
とは県学労ニュースbP73でお知らせしましたが、日本教育会から旅費支給されるものに
校長が旅費別途支給ということで出張命令したのは、校長会(愛知県公立高等学校校長会)
からの指示であることがわかりました。そこで、どういう根拠で校長会がそんなことが言え
るのか、左記のように公開質問書を出しました。はたして、どんな答えを返してくるのやら。
  校長会が言えばなんでもOKなんて思い上がっていないだろうか。答えが楽しみです。
 

          公 開 質 問 書
                                                                     1998年11月1日
愛知県公立高等学校長会長殿
                                                         愛知県立学校事務職員労働組合
                                                         執行委員長 田 口 龍 司 
  日ごろは県立高等学校の発展のためにご努力されておられることに敬服して
おります。
 先般8月7日から10日にかけて「秘境の里研修」と銘打って日本教育会が
尾瀬で開催された日本教育会主催の夏季研修会が行われたことはご存知のこと
と思います。
  さて、この研修会に日本教育会から旅費が支給され、旅費別途支給というこ
とで、岡崎北高校教諭某に対し、出張命令が出されました。そこで、私どもの
組合員である渡邉が、この命令は問題があるので取り消すべきではないかと校
長に問うたところ、「校長会で、総会とこの研修会についてはOKだといわれ
ている。」といわれました。また、「日本教育会の行事については、ある組合
の感情を逆撫でることのないように慎重にしてほしいといわれている。」とも
いわれました。このように県立学校長に指導されている貴職に対し、次の点に
ついてお尋ねしたいので、誠意ある回答をお願いします。
                                             記
1.日本教育会の行事のうち、総会と夏季研修会のみは出張命令ができると判
 断された校長会としての根拠をお教えください。
2.日本教育会のその他の会合については、出張命令しないように指導してい
 ることとの違いについて、法律・条例の根拠を明示してお教えください。
  以上、2点について本年12月末日までに文書で回答くださいますようにお
願いします。



「海上の森の万博やめよう県民会議」の会員になろう!

  名古屋から30分で行ける里山、「海上の森」。自然を生かした万博といいながら、新住
事業のためのボーリング調査で森を破壊して作業道路を作っていたことがわかりました。  や
はり自然保護と万博や新住事業は相容れないものでした。

 11月4日、鈴木愛知県知事は「緊急アピール」を出しました。
  長引く景気低迷で、税収不足は今見込まれている900億円どころではなくなるとも言われ
ています。そんな中で、職員給与の凍結や特養老人ホームや児童相談所の統廃合が方針化さ
れたり、公共事業や一般経費までも抑えられています。

 しかし、報道によれば「自らの徹底した行政改革なしに、税収不足を理由に愛知万博や中
部国際空港の建設について一律に歳出を削減すべきでない」と言ったとか。

 不要不急なものこそ、今見直すべきでしょう。万博や空港を止めれば赤字分ぐらい充分浮
いてきます。今年540億円以内で赤字を押さえたとしても、新たな借金を増やすこれらの
事業は将来にわたって私たちの首を絞めてきます。是非、止めさせたいと思います。そこで、
みなさんも「海上の森の万博やめよう県民会議」の会員になって、反対の意志表示をしませ
んか。同封の案内書をご覧になって、検討してみてはいかがですか。

そして、いま紅葉のよい季節。一度散策に行かれてはどうでしょうか。



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