12月 23日から前の仕事仲間 5人で韓国の釜山と慶州へ行ってきました。今回の旅行は旅行社のツアーではなく自分で航空券と宿を手配した個人旅行でした。航空券はソウルに比べると割高で空港使用料などを含め 32,080円。宿は旅館に泊まることにして、日本語が通じインターネットで日本から予約できる旅館を探して、 1か月前に予約しました。
12月23日(水)
12月 23日 15: 10、大韓航空 754便で釜山へ。飛行機はボーイング 737− 900。通路を挟んで 3席ずつあるちょっと小さめの飛行機でした。機内食もありました。お寿司のセットと卵焼き、魚の煮付け(チキンかと思っていたら魚でした)でした。機内食を食べ、入国カード、税関申告書を書き、しばらくするともう釜山です。プサンを上空から見ると、高層アパート群がいくつも建っており、驚きました。
空港でまず両替。1
万円が122000
ウォンに。急にお金持ちになったような気分。荷物も受取り、両替もして、タクシー乗り場へ行こうとすると、白タクの客引きに会う。
5人連れなのを見て、ワゴン車で
4万ウォン(
3200円)だという。事前に調べておいた情報ではタクシーで旅館まで
13,000ウォンだということだったので、即座に断り先へ行くと別の人が追いかけてきて、
30,000ウォンで行くと言う。タクシー
2台でいくよりもいいと思い、乗ることにした。バスでも一人
6000ウォンで
5人だったら
30000ウォンだという。道路が渋滞していてチャガルチ市場の近くの三原荘まで小一時間かかった。運転手は「明日はどうする」と聞いてきて、「慶州へ行く」と言うとこの車で慶州まで行って慶州をあちこち案内するという。値段は一人
50000ウォンだという。今回はせっかく個人旅行で格安に旅行しようと思っているのに、
50000ウォン(
4000円)も払うのはためらわれ、他の人が
4万ウォンならいいけどと言って値切るが、それではガソリン代も出ないなどとぐちゃぐちゃ言っていたが、とりあえず明日の朝
9時半に来るということになった。「晩ご飯はどうする?」というので、「チャガルチ市場で食べる」と言うと、「知っている店があるので紹介しようか」というので、紹介してもらった。荷物を旅館においてチャガルチ市場へ行き運転手に連れられて、店へ。
生簀や水槽、オケの中で生きた魚が泳いでいて、そこから魚を取り出して調理して出してくれるという。何を食べようかと迷っていると、「安くしてもらうからお任せにしろ」と運転手が言う。ビールを 2本頼んで、出されてくるものを食べる。日本のわさびや醤油もあったが、韓国味噌だれをつけて食べたほうがおいしかった。最初に出てきたのは切ってもまだ動いているたこ、続いてイカそうめん、焼きホタテ、焼きサザエ、ひらめの刺身、蒸しあなご、あわびのバター焼き、あらのスープが出てきた。一番おいしかったのは蒸しアナゴ。きれいに骨が抜かれていて、いい塩味がしてやわらかくておいしかった。焼きホタテもおいしかった。生のたこ、イカ、ひらめはそんなにたくさん食べられなかった。ビールのほかに焼酎を 1本追加で頼み、飲めない人はウーロン茶を飲んでいた。そしてお腹もすっかり満足しお金を払うことに。勘定書きを見てびっくり。 218000ウォン( 17,740円)、一人当たり 3500円だ。格安旅行をしようと思っていたのでちょっとショック。でも冷静に考えれば、生きた魚をその場で調理して食べさせてくれたのだから、日本と比べればはるかに安い。
旅館「三原荘(サムウォンジャン)」は日本語が通じるといううたい文句だったが、若くてかわいい娘さんは少し日本語が話せるが、奥さんは全くダメで、もっぱら娘さんを通じていろいろなことを話した。オンドル部屋を 3室頼んでいたのに、オンドル部屋は 1つで、あとの 2つはベッドルームだった。でもベッド部屋も床暖房が入っていて暖かく、布団を敷くスペースもあったので布団を敷いてもらった。各部屋にトイレとシャワーがついていて、歯磨き、歯ブラシ、タオル、ドライヤー、シャンプー、リンスも無料であった。1階から 3階の各廊下には飲料水のタンクが置かれていて、温かい水と冷たい水が飲めるようになっていたのはありがたかった。テレビはほとんどの部屋にあったが、ない部屋もあった。テレビでは日本の NHKも見ることができびっくりした。 2階にはパソコンが置いてあり、自由にインターネットができた。宿泊料は 1部屋 30000ウォン( 2400円)で二人で泊まると一人 1200円という値段で泊まれる。
夕食の後、宿へ戻る途中干し柿を売っているおじいさんがいて、やわらかい干し柿は 1個 500ウォン( 40円)、白い粉がふいてきているものは 1個 1000ウォン( 80円)だというので、やわらかいのを 2個買って食べたが、なかなかおいしかった。
宿の娘さんに近くの銭湯の場所を聞いたが、疲れていたので 9時過ぎには寝た。
12月 24日(木)
昨日の運転手の言った一人50000 ウォンはとても高いものに思われた。慶州まで地下鉄とバスで行けば 5300ウォンで行けるし、向こうでバスで仏国寺へ行けばいいし、タクシーに乗っても一人 45000ウォンもかからない。 3万ウォンなら乗ってもいいと思われた。
朝ごはんは市場の近くの店に行き、海鮮鍋とごはんを5 人分で35000 ウォン(2800 円、1 人560 円)で食べた。朝ご飯を食べた後、9 時20 分ぐらいに待ち合わせ場所のところへ行っていると、運転手が向こうから歩いてくる。早速値段の交渉をするが、「一人 3万ウォンなんてとんでもない」という。結局 1人 4万ウォンで行くことに。だが運転手は不満らしくぶつぶつと文句を言っていた。
慶州までは高速道路を使って1 時間半。料金を値切ったので運転手は不満そうだし、社内は気まずい雰囲気でキョンジュへ。宮殿の門をかたどった高速道路の料金所を抜けると紀元前 57年から 992年間ソラボル、新羅の都として栄えた都だ。まず大陵苑へ。慶州の町の真ん中に 23基の円墳が散在する公園。入場料は 1500ウォン( 120円)。門を入ると日本語を流暢にしゃべる女の人がガイドしましょうかと言ってきた。無料だと言うのでお願いして案内してもらう。歩いていると木の上をリスが走っているのが見えた。唯一つ古墳の中に入れる伝馬塚の中に入る。円墳は真ん中に棺を安置する部屋があり、その周りは石で囲まれており、更にその上に水がしみこまない土をかぶせて作られているという。だから盗掘しようとすると石が崩れて、生き埋めになってしまうという。伝馬塚の入口の文字は元大統領の朴正熙が書いたものだそうだ。出口近くになってガイドの女性は、「私の店が近くにあるので、見るだけでもいいですから見ていってください」といい、陶器や紫水晶を売っている自分の店へ案内した。小さな店だったが品物はなかなかいいものが置いてあった。
私は紫水晶のペンダント(4000 円)と携帯ストラップ(10000 ウォン=800 円)を買った。
次にすぐ近くにある博物館へ。入り口であちらのチケット売り場でチケットを買うようにと言われ、チケット売り場へ行って「 5人」と言って、チケットをもらってお金を払おうとすると無料だと言う。 0ウォンと印字されたチケットをもらい、ありがたくタダで入れさせてもらった。中は本館、第 1別館、第 2別館の 3つの建物があった。外にも亀に竜の載った石や、大きな鐘、彫刻などが展示されていた。伝馬塚にはレプリカが展示されていた金冠の本物が展示されていた。 1時間ほど見学したあと車に戻り、世界遺産にもなっている仏国寺へ。
1時を過ぎていたので「お昼ごはんを食べよう」と運転手に言うと、「仏国寺の前にお店がある」と言うので、仏国寺まで行って仏国寺前にある店の一つに入った。床暖房の効いた個室に通され、すき焼き鍋を二つと石焼ビビンバを三つ取って、みんなで分けて食べた。運転手にも一緒に食べようと誘ったが、「私は下でいい」といってテーブル席で別に食べていた。韓国料理では必ず漬物や佃煮、野菜の和え物のようなものが小皿に少しずつついてくるので、ありがたい。石焼ビビンバにも小さいお釜に入った赤いスープがついてきた。 5人で 5万ウォン( 4000円)だった。運転手の分も払って合計で 60000ウォン( 4800円)
仏国寺は新羅時代に作られたお寺で、1970 年代から復元と整備が行なわれているという。大きなお寺で一回りするにはかなり時間がかかりそうで、私たちも全部は見ることができなかった。でもツアーではないのでゆっくり、のんびりと見学できてよかった。春に来るとこぶしの花が咲いてきれいだそうだ。仏国寺から 1キロほど登ったところに石窟庵があり、そこに本尊の釈迦如来や、四天王、菩薩のレリーフがあるというが、今回はそこまで足を伸ばせなかった。
仏国寺を出て、今日の宿「韓進荘旅館」へ。ここは3 部屋で11 万ウォン(8800 円)。いとう各部屋にトイレと風呂がついていたが、トイレと風呂が一つの部屋なので風呂を使うとトイレまで水浸しになってしまう。それに石の風呂なのでなんとなく冷たそうでだし、宿の主人がサウナを教えてくれたので使わなかった。旅館に着いた時には若い男の人が一人しかいなくて、彼が部屋を案内してくれた。英語が堪能で彼がきっと予約メールの返信をくれたのだろう(英文のメールだったので)。部屋に荷物を置いて、両替ができるかと聞きに行くとここでやってあげると言ってお父さんが出てきた。他の人も両替しなくてもいいか聞き、両替は 3人だけだったが、全員部屋に入れてもらって両替をしてもらったあと、おじさんの話をいろいろと聞かせてもらった。もう 80歳になるというのにとても元気で話し方もはっきりしていてしかも流暢な日本語を話していた。彼の話によると、大分県で生まれ、教育勅語、教科書に出てくる「吉野山」、開戦詔書、終戦詔書を暗記していて、毎日忘れないように声に出しながら 8キロ走っていると言う。最近は足が悪くなって同じ距離を歩いているそうだ。歩きながら大きな声で日本語を口にしているので、周りの人は変な人だと見ていると言う。でもテレビや新聞の取材を受け何回も放送されたり、新聞に載ったりしたと言っていた。海外のメディアも来たと言う。宿の壁にはヨガのようなものをやっている写真も貼ってあった。
「今日どこを見てきたのか」、「明日はどこへ行くのか」などと聞いて、明日は午前中に釜山へ帰るというと、「じゃあ、あまり時間がないからこの古墳群をみなさい」とここの旅館で作ったという地図をくれて説明してくれた。晩ご飯の相談にも乗ってくれ、高速バスターミナルの裏にあるチャヤ食堂のデジカルビがおいしいと教えてくれた。風呂も近くにサウナがあり、 4000ウォンでタオルも石鹸も、洗面器もみんな貸してくれるからと言われた。
とても楽しいおじさんだった。
教えられたチャヤ食堂はすぐに見つかり、入ると常連らしい男の人が一人ビールを飲んでいた。教えてもらったデジカルビを 5人分頼み、ごはんを 3つとビールを 2本頼んだ。テーブルの真ん中にガスコンロが据え付けてあり、それで長く連なった豚肉を焼いてくれた。そしてはさみで切ってえゴマの葉やチシャで包んで食べた。さすがおじさんが薦めてくれただけあっておいしいデジカルビだった。店の女の人の子どもがいて、可愛かった。
すっかり満足し、お金を払うと5 人で34000 ウォン(2720 円)と格安。一人たったの544 円だ。
明日のプサンへ帰るバス停を見ておこうと、おじさんが教えてくれた高速バスターミナルと、その向かいのバス停を見にいったが、高速バスはわかったが、バス停にはしないバスしか来ず、系統図も全部ハングルで書いてあってよくわからなかった。宿へ帰りがてら歩いていると、「地球の歩き方」に載っていた「キョンジュパン」という饅頭のようなものを売っている店があったので入って、 5個だけ買った。もう一つどらやきの皮に少しだけあんこを挟んだものもあったので、それも買って帰った。 1個 500ウォン( 40円)。薄いどらやきのほうがおいしかった。
もう一つおじさんが薦めてくれたサウナへ行くことに。一人は行かないというので、男 2人、女 2人でおじさんに言われたとおり 4000ウォン( 320円)だけ持って出かけた。ところがわからなくて、宿まで戻ってもう一度若い人に聞くと、親切に風呂屋の入り口まで連れて行ってくれた。旅館に付属した風呂屋のようだが外から入るようになっている。階段を上がると 2階が女性、 3階が男性用だ。入ると銭湯のような脱衣場がある。タオルのある場所がわからず、とりあえず裸になる。カギつきのロッカーが並んでいてそこに服を入れ、浴室のほうへ行くと、タオルやバスタオルが置いてあった。タオルをとって入るが、韓国の人は誰もタオルは取らず、そのまま入っていく。入ると左手にサウナがある。結構大きなサウナで入り口が二つついていたが、先客が 2人いただけだった。温度はそれほど高くなく、 10分ほども入っていただろうか。体を洗おうと思ったが、洗面器がない。みんな同じ白い洗面器を使っているので、この風呂屋の洗面器のようなのだが、タオルや石鹸が入っているので使えない。そうこうしているうちに、あかすりタオルもあることを発見。脱衣場にピンクのあかすりタオルが積んであったので 1枚取ってくる。そうこうしているうちに空の洗面器を見つけ、 2日ぶりに髪を洗い、体を洗うことができた。湯船は水、普通のお湯、熱いお湯の 3つがあり、熱いお湯には長く入っていられない。さっぱりして脱衣場に戻り、服を着てドライヤーで髪を乾かす。脱衣場の一角で飲み物や生卵を売っていたが店の人はいなかった。
宿に戻りおじさんが「時間があったら話を聞きに来なさい」と言っていたので、行こうかとも思ったが、行くと話好きのおじさんの話を長々と聞かされそうだし、疲れてもいたのでもう寝ることにした。でもおじさんの話はなかなか興味深く、今度もう一度キョンジュへ来てゆっくりとおじさんの話を聞いて見たいものだと思っている。
飲む物がないので、お茶を買ってこようとおじさんの教えてくれたコンビニへ行こうとしたが見つけられず、うろうろしているうちに迷子になってしまった。おかげで町の公園に作られたイルミネーションのツリーを見ることができた。夕食の時に行った高速バスターミナルではない、もう一つのバスターミナルを発見。これが市外バスターミナルなのかと思う。大きな通りへ出て歩いているとようやく見たことのある風景に出くわし、無事宿へ帰ることができた。
12月 25日(金)
「朝ごはんは近くのコンビニで何か飼ってきて食べなさい」と宿のおじさんは言っていたが、それは淋しいし、高速バスターミナルの近くにキムパップ(日本の巻き寿司のようだが寿司飯じゃなくのりも韓国のりを使ったもの)とラーメンの店があったのであそこなら朝からやっているだろうと期待して行ってみたが、やっていなかった。どこも店は閉まっていて、結局焼きたてパン屋さんでパンを買い、隣のコンビニで飲み物を買って宿の部屋で食べた。
朝ご飯を食べた後、荷物を玄関のそばにある荷物置き場に入れ、近くにある路西里古墳群を見に出かけた。古墳に朝もやがかかっていて、なかなか幻想的な風景だった。二つ連なった古墳があり、二つの古墳の間に人が上った跡ができていた。古墳はお墓なので登らないようにと「地球の歩き方」には書いてあった。ここには 1921年に偶然金冠が発見された金冠塚、 1929年にスウェーデンの皇太子も参加した発掘調査で金冠が発見された瑞鳳塚、 1946年高句麗の広開土王の名が刻まれた青銅器が発見され、新羅の古墳に対する年代の推定に参考となった壷杆塚があった。この古墳群のそばに法蔵寺という小さなお寺があり、誰もいなかったので本堂に上がりこみ、お参りをして出てくるとちょうどこのお寺のお坊さんがいて一緒に写真を撮った。帰り道お寺の住居部分の屋根の上にいくつかの壷が載っているのを見つけ、あの中には何が入っているんだろう、キムチかななどと想像しながら眺めていた。宿へ戻る途中、二つつながった古墳の間に登ってみた。登るのは簡単だったが、下りるほうが滑りそうで大変だった。ここで滑って転んだりすると「罰が当たった」と言われそうなので、慎重に下りた。
旅館に戻り、おじさんと一緒に写真を撮り、またおじさんの話を少し聞くことに。子どもさんは 5人いて、みんな海外へ留学し、それなりに成功しているという。でも自分は幸福じゃない。今度生まれてくる時は一人がいいと言っていた。私たちのメンバーの唯一の独身男性に気を遣って言っているわけではなく、自分の本心のようだ。そのあたりの心境も今度ゆっくりと聞いてみたいものだ。
昨日迷子になったおかげで、市外バスターミナルへの行き方はわかっており、間違うことなくすぐにいけた。切符売り場でプサンまで 5枚キップを買い、バスの停まっている所への出口にいたお兄さんが、切符を見て「テン」と教えてくれた。 10番乗り場ということだ。そこにはもうバスが停まっていて乗ると、運転手がダメだという。高速道路を走るので座席が全部埋まるともうもう乗せないようだ。次のバスは 10分後に来るので、しばらくバス停で待つことに。次のバスは 11: 10に出発した。プサンまでは 10分おきにバスが出ているそうだ。プサンまで 1時間くらい。でもバス代は 4000ウォン( 320円)ととても安い。
プサンのバスターミナルは地下鉄1 号線の終点「ノポドン」にある。バスを降りて駅の中に入り「地下鉄はこちら」という絵のついた案内表示にしたがっていくと地下鉄の駅に出る。駅の構内にはおでんを売っている店や飲食店、お土産屋さんなどが並んでいた。店先に、ネットに入ったみかんやゆで卵があり、昔の日本の風景を見ているようだった。地下鉄の切符の自動販売機は画面をタッチする方式で日本語表示にも切り替えられる。日本と違うのは先に路線、下車駅、枚数を押した後に表示される金額を入れるということだ。切符は磁気テープが裏に貼ってあり、そこにデータが書き込まれている。券面には日付しか印字されていない。自動改札機は切符を入れてバーを押して入る。地下鉄とはいうもののここは高架を走っており、第一の目的地「トンネ」でもまだ高架を走っていた。地下鉄料金は 2区間制で 1区間 1100ウォン( 88円)、 2区間 1300ウォン( 104円)。
目的地の「東莱ハルメパジョン」という店は「東莱(トンネ)」で地下鉄を下り、東へまっすぐ行き大きな通りを渡った先にあるようなので、まず大きな通りまで歩く。途中の歩道でみかんを売っていた。大きなかごに盛ったみかんが 2000ウォン( 160円)で売っていた。荷物になるので帰りに買っていくことにした。大きな道を渡ったところで、この近くに住んでいるらしいレジ袋を持ったおばさんに「東莱ハルメパジョン」の場所を聞くと、「あそこを曲がっていくとあるよ」と教えてくれたが、私たちのすぐ後ろを歩いていた 4, 5歳の女の子を二人連れた若い男の人が連れて行ってあげるよと案内してくれた。おばさんの教えてくれた道を行き、途中で左に曲がって少しいくと「あれだよ」と教えてくれた。「地球の歩き方」に載っている写真とは違っていて(改装して新しくなったようだ)、案内してもらわなかったら来られなかったかもしれない。お礼を言ってかわいい女の子とも別れ店内へ。
店の中もきれいで、くつを脱いで座敷席へ。床はもちろんオンドルで暖かい。ウエイトレスも民族衣装を着て、きびきびと働いていた。メニューにはハングルの横に日本語も書かれておりわかりやすかった。名物のトンネパジョン(小)ときのこパジョン(小)それに石焼きビビンバ、マッコリを注文した。もちろんお決まりのキムチなどのサービスおかずもたっぷりついてきた。パジョンの「ぱ」はねぎ、「ジョン」はお好み焼きという意味だと「地球の歩き方」には書いてあった。個人的には「トンネパジョン」のほうが海産物が入っていておいしかった。「きのこパジョン」はあっさりとした感じだった。マッコリはおおきなどんぶりに入って出てきてそれを分けて飲んだ。
すっかり満足して帰りに、道端で売っている小さいみかんを試食してみたら、甘かったので一盛り 2000ウォン( 160円)で買った。地下鉄で宿がある「チャガルチ」まで行き、 3時ごろ宿に着くと 2部屋はすぐに使えるが、一部屋は 7時からしか使えないというので、 2階の部屋に荷物を置いて、みかんを食べ、国際電話がただでできるとホームページに書いてあったので頼みにいったら、お父さんがいないとわからないということで使えなかったそうだ。 2階にあるパソコンでインターネットを使ったメールは出せた。私は iPhoneの SSMメールを妻に送ったところ送れて、すぐに返事が返ってきた。携帯に日本から電話がかかってきている人もいて、電話会社が、海外につながる電話番号を案内しているようだ。
しばらく休憩した後で国際市場へ買い物に出かけた。最初は衣料品の店がずらっと並んでいた。眼鏡屋さんの前で元気なおねえさんが 30分でできるからどうだと呼び込みをやっていたが、「めがねは要らない」というと、「キムチやのりはどうですか。いい店があるから案内します」と言って先にたって歩き出す。連れて行かれた店に入ると誰もおらず、店の人を呼んできた。彼女の従兄弟のやっている店だという。お茶とキムチ、チャンジャを試食させてくれ、海苔とキムチ、チャンジャ、とうもろこし茶、ひまわりの種チョコ、 BBクリームを買う。一緒に行った女性陣の交渉力にびっくり。 BBクリームは 1個 3500ウォンを 3個買うからと 8500ウォンまで値切り、キムチ( 500g)は 8000ウォンを 6000ウォンに、チャンジャ( 500g)は 15000ウォンを 12000ウォンに値切り、店のお兄さんは「もう許してください」というほど。これも演技だけど。買ったものは後で宿まで届けてくれるいうので助かり、手ぶらで市場を見て回ることができた。
食料品を売っている富平市場へ行き魚や野菜、乾物、漢方薬などを見て回った。通りでおばあさんが白いひも状のものを切っていて、何を切っているのかと見ていたら一切れくれた。もち米を使った餅だった。小さく切ってぜんざいに入れるためのものだった。もう少し先でぜんざいを売っていた。この市場でやわらかい干し柿が 20個くらい入ったのを 10000ウォン( 800円)で買い、栗を一盛り 5000ウォン( 400円)で、熟した蜂谷柿を 5個 5000ウォン( 400円)で買った。お腹もすいてきたのでラーメンや韓国海苔巻きのある店に入って食べたが、わたしの注文したトックラーメンだけが忘れられてしまった。でも他の人の料理をもらって食べたので大丈夫。
帰り道がわからなくなり、大きな通りへ出て、韓国人のおばさんに聞いていたら、流暢な日本語を話す若い女の人が親切に教えてくれた。どうも日本人のようだったが、韓国人だったらすごく日本語がうまい人だと思った。方向的には間違っていなくて、地下鉄の走っている道路上にいた。
8時過ぎに宿に戻り買って来た蜂谷柿やみかんを食べる。蜂谷柿は好きじゃないという人もいて、好きな私が 2個も食べ、まだ 1個残っていたので明日の朝食べることにした。お土産を買った店でもらった缶入りのマッコリを飲んだが、昼に「東莱ハルメパジョン」で飲んだマッコリにはかなうべくもなかった。私の部屋は 101で宿の家族のいる部屋の隣でトイレに入ると、家族の話し声が聞こえる。部屋の前は家族の台所で、山のようなにんにくが置いてあった。床に布団を敷いて寝たが仰向けに寝ていると背中が暑くなってくる。
12月 26日(土)
朝、7 時過ぎにテレビをつけたら日本の映画「かもめ食堂」をやっていた。音声は日本語でハングルの字幕が下に出ていた。昨日富平市場から帰ってくるときにたくさん飲食店があったので今日もいくつかは開いているだろうと思って行ってみたが、ほとんどの店が閉まっていた。お粥を食べたいと思って開いてる店に入ってお粥はあるかと聞くと「ない」と言われ、 3件目くらいの店でお粥が食べられる店のあるところを教えてくれた。「その道を右に曲がってずーっと行くとあるから」と言われたとおりに行くと市場になり、本当にあるのかなと言っていると、大釜にたっぷりとお粥が入っているのを発見。早速入って普通のお粥 1杯とかぼちゃ粥を 2杯頼んだ。代金は 9000ウォン( 720円)。出がけに見るとぜんざいも作っていた。またもぜんざいを食べそびれてしまった。
宿に戻り、娘さんに空港までタクシーを頼みたいといったら、タクシーは高いからリムジンバスが表の通りから出ているからとバスの時間も教えてくれた。 9時 40分と 10時 20分だったので、 9時 40分に乗ろうとみんなに伝えたが、すぐ後でリムジンバスよりもタクシーのほうが安いと教えに来てくれたので、バスはやめてやっぱりタクシーで行くことにした。 10時前にタクシーを頼みたいといったら「今からすぐでいいか」と聞くので、「いい」と言ったら、電話でタクシーを頼むのではなく、自分でバス通りまで出てタクシーをつかまえて宿まで乗ってきてくれた。 2台のタクシーに分乗して空港へ。ホームページの案内に書いてあったとおり空港までは 13000ウォン( 1040円)。リムジンバスは一人 6000ウォン( 480円)と言っていたので、バスよりも安い。
空港は割合にこじんまりとしていてチェックインカウンターも空いていた。まだ時間があるのでコーヒーを飲んだ。空港の店にしては 3000ウォン( 240円)と安かった。そしていよいよセキュリティーチェック。キムチやチャンジャは預ける荷物の中に入れたので、今回は何も問題ないと思っていたのに、「この荷物を開けてみてもいいですか」と聞かれ、同意すると洗面道具を入れた袋からチューブに入った歯磨きを出し「これはダメです」といわれ放棄することにした。朝歯を磨いて、面倒だったから手荷物の袋の中に入れたのが間違いだった。
出国審査も無事通過し、中の免税店でゆず茶やチョコレートを買った。そして 12時 15分から搭乗が始まり、 12時 35分には飛行機が動き始めた。いい天気で、窓からプサンの町の写真がとれるかと思っていたが、離陸の時は一気に高度を上げていくので、まるでグーグルアースの地図を見ているような写真しか取れなかった。町の写真は着陸の時に撮るものだ。機上からは鳥取県の雪に覆われた大山が雲の切れ目から見えた。
4日間の短いプサン・キョンジュ旅行はあっという間に終わってしまった。今回の反省は白タクのおじさんにはっきりとキョンジュ行きを断らなかったこと。地下鉄とバスでキョンジュへ行き、宿のおじさんに相談したら、効率的な観光の方法を教えてくれただろう。白タクのおじさんも確かに帰りは空で帰らなければならないので効率が悪いし、 5人で 25万ウォンというのは法外な値段ではなかったかもしれない。お互いに不満の残る内容だったような気がする。
でも、日本語がかなり通じるし、いろんな人の親切で旅行がスムーズにできたことはよかった。白タクのおじさん、三原荘のおばさん、お姉さん、韓進荘のおじさんと息子さん、東莱で店まで案内してくれた若いお父さん、プサンで道を教えてくれた日本人(?)、お粥の店を教えてくれたお店の人などなど、数え上げればきりがないけどみんなに「ありがとう!」。
韓国プサン、慶州へお出かけの際は、是非旅館「三原荘」「韓進荘」へのお泊りをお勧めします。安くて親切な旅館です。
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