新党「国民の生活が第一」など野党6党が提出した野田内閣の不信任案は取り敢えずは否決された。
なかば談合的に消費税増税法案で民主党に協力した自民党、公明党は採決を棄権した。
自民党、公明党は民主党に早期の解散を求め、民主党も近いうちに行うと回答した。
近いうちに、というのがどれくらいの期間を示しているのかわからない。
だが、どっちみち現在の衆議院議員の任期は来年8月までだ。1年以内に解散総選挙が行われることは
間違いない。
では、我々国民の側としては、どのような投票行動をとるべきなのか。
まずは、民主党。
4年前の選挙で期待を背負って、圧勝して政権を獲得したが、マニフェストをことごとく反古し、
旧来の自民党と変わらない、否それ以上の悪政を行ない国民の政治不信を増長させた罪は許し難い。
4年間全てが悪くなかったにせよ、少なくとも野田が総理になってからの財界やアメリカへの癒着ぶり
は目を覆うばかりである。原発再稼働、事故の危険の高いオスプレイの日本への配備、TPP参加、
歴代のどの内閣と比べても最悪である。消費税増税についても、4年前は、絶対に引き上げません、
引き上げる議論もしません、と言ったことを平気でやってのけた。勿論、公約違反はおかしい、原発の
再稼働はおかしいと言って民主党を出ていった人も多い。だが現在残っている民主党議員は、嘘つき、
悪政の推進者であり、彼らは全員落選させるべきだ。
お次は自民党。
ここは、元祖財界癒着政党であり、今更何も期待するものはなし。菅内閣のときは、震災対応に対して
散々批判して、菅直人が東電に対して出過ぎた行動をとったなどと言っているが、そもそも原発そのもの
を推進してきた張本人こそが自民党である。保守の原点に戻るなどとして、憲法改正も主張している。
(天皇の元首化、国旗国歌への忠誠義務なども含む。)
ここで自民党に再び政権参加を許せば旧来の政治が完全復活してしまうだろう。
公明党も相変わらずだ。
自民党とべったりくっついて、ときには民主党にもすり寄り談合政治を行おうとする。
自民党政治のときも、主張していることと行動することが一致しないことが多く、教祖様の鶴の一声で
どうにでも変わる信頼できない政党だ。
消費税増税に反対し、民主党を離脱した、国民の生活が第一はどうか?
良くも悪くも小沢しだいであろう。
言っていることは、筋が通っており、原発最稼働反対、消費税増税(当時の民主党の公約になかった)反対などを主張し、
文字通りの国民生活重視の姿勢を貫く。
小沢党首の疑惑が裁判でどれだけ晴れるかがポイントであろう。
みんなの党。
脱官僚、消費税増税などには反対し、小さい政府志向、日米同盟重視であるが、脱原発も主張に盛り込んでいる。
基本的には、小泉型の保守政治に近い。
共産党、社民党。
弱者重視に重点を置き、日米同盟にも批判的。消費税には反対の立場。脱原発も強く主張している。
彼らは一貫して昔からぶれずにこれらのことを言い続けてきており、財界的な価値観や復古主義的な価値観
には強く批判している。
特に、共産党は企業から1円もカネをもらっておらず、政党助成金でさえ受け取っていない。
政党助成金は国民の税金だ。つまり、共産党議員が増えれば増えるほど国民の税金は使われずに済む
ということだ。それなのに何故共産党の支持が広がらないのか理解に苦しむくらいだ。
最後に、台風の目となりそうなのが国政に初進出すると思われる橋下徹の維新だ。
人気的にはかなりのもので、今選挙をやれば200議席以上に達するのではと予測する向きもある。
だが、大半は橋下人気にあやかって政治塾に参加しただけの人材であり、個々の能力には疑問が多い。
橋下徹のロボット的に動く人材でしかなさそうだ。
また、橋下徹というリーダーの人物自体も大いに問題である。公務員の規律重視を主張し、入れ墨職員を
徹底的に調査し、教員の口元まで監視し、君が代を歌っているかの調査を行った。過剰なまでの管理体制
を敷く一方、電力会社など大企業の意向には意外なまでに弱気だ。大飯原発の再稼働反対を当初主張していながら
結局財界の圧力に屈してしまい、再稼働させてしまった。
言いやすい人にはバンバン物を言うが、少し権威のある人物にはなにも言えない典型的ないじめっこタイプの
リーダーである。政治手法は極めて独善的である。大阪府知事時代も当初公約になかった教職員の君が代斉唱強制化
や一票の格差が大きくなるような府議会選挙の区割を碌な審議もせず強行採決してしまった。
そのように公務員のモラルを主張する橋下自身のモラルはどうか、といえば結婚して子供もいるにも関わらず、
浮気して、相手の女性にコスチュームプレーをやらせていたという。(相手の女性が言うには橋下は
サドの気が強いとのことだ。)イスラム社会なら石打の刑で殺されていてもおかしくないほどの人物
である。
他にも小さな政党があるが、割愛させていただく。
上記政党についての私なりの結論を端的に最後に言わせていただく。
共産党が◎、社民党が○。国民の生活が第一、みんなの党が△。民主、自民、公明は×。維新は×××といったところか。
だが、上記政党以外に魅力ある政党が出てくれば、私はそちらに乗り換えることは大いにあるであろうことを付け加えさせて
いただく。