しげぼうの言いたい放題

 


・衆議院選挙総括(2000年7月4日)

6月25日の衆議院選挙、どれだけ投票率がのびるのか興味の一つであった。

何しろ、前回1996年の選挙では、戦後初めて6割を切ったし、森総理が

事前の世論調査で自民党が安定多数を取れそうだということで、あとは無党

派層が当日寝ててくれれば良い、などと国民をなめた発言をしたのだから、

言われた国民の方も少しは考えるだろうと思っていた。また、政策的にも、

連立与党側が今迄やってきたこと、これからやろうとしていることも何一つ

評価すべきものはないし、大体今回は政策なんて殆ど訴えず他党を誹謗中傷

するようなことしかやっていなかった。当然、投票率は上がり、連立与党に

批判票が多数投じられるのが普通である。それなのに、投票率は前回より少し

上回っただけで戦後2番目の低さである。連立与党は数を減らしたものの絶対

安定多数を確保。政治は変わらなかった。国民が変えるのを拒んだのである。

まじめに投票に行っているのは、宗教の教祖の命令一つで何も考えずに言う

とおりに投票している人間や、特定の組織の上からの指示で投票をしている

人ばかりであった。若い人間は、どこか遊びに行ってこれから自分達の将来

がどうなるかをまるで考えていない。

隣りの韓国では市民団体が、落選させるべき候補者リストを作成し、選挙で

約7割の悪徳政治家を落選させた。日本でも今回は市民団体が同様のリスト

を作成して選挙の参考になるように示したが、数名の議員は落選したが、殆ど

の議員が当選した。これが同じアジアでも侵略戦争を行った国と行わなかった

国の国民性の違いなのかも知れない。

どんなに亭主(自民党)に殴られようとどんなに蹴られようと、裏切られよう

とも、やはりあなたとは別れたくありません、といったいじましい貞淑な妻

(国民)のようで、これではどんなに良い政策を訴えようと、馬の耳に念仏で

あるようだ。いじましいというより、バカと言った方が良いかもしれない。

勿論、全ての日本人がバカではないし、真面目に政治を考えて投票した方も多い

ことはわかっています。でも日本人全体として見るとね...。外国の人から

見れば、笑い者ですよ。やっぱり。

それでも、こんな愚かな日本国民を弁護するとしたら、選挙制度に問題がある

と思う。選挙区1つに当選者1人という小選挙区制度が、死票を増やし選挙民

に無力感を与えてしまった面は否めない。また、小選挙区では必然的に1つの

選挙区で候補者の数が少なくなり、入れたい人がいない有権者が増えてしまう。

また、比例代表制度も、当選の優先順位が各政党に委ねられており国民がどんな

に落としたい人間でも優先順位が上位にある人は当選してしまう。

つまり今の選挙制度は国民の意志を反映できない制度となっており、早くやめて

しまうべきだ。そして、昔のように中選挙区に戻すべきである。

どこの政党も、どうしたら自分達に有利な選挙制度になるかという発想しかな

い。どういう制度なら国民の意志を多く吸い上げることが出来るかという発想で

考えて欲しい。


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