風のささやき

シャボン玉

また一つシャボン玉消えた
虹色に輝いたと思ったその瞬間に
パッと弾けて消えた

壊れたシャボン玉
風に乗せるシャボン玉は
膨らませた一つの夢で

どれぐらい大きく膨らむだろう
沢山沢山できるといいな
どこまで空高く飛んで行くかなって

膨らませることに夢中になって
何回でも飽きない楽しい時間
その度ごとに胸が高鳴るようで

もう終わりだよとやがて急かされる時がきて
シャボンの液も無くなって
強い風がもう帰ることを告げて

空には何もなくなった
シャボン玉は直ぐに消えてなくなるのだ
楽しい時間は直ぐに終わってしまうのだと

みんな段々と諦めてしまう
諦めに慣れることを一生懸命に覚えて
夢も壊れないシャボン玉も一つもないって

僕もそう思うよ
けれど始めることに遅すぎることはない
楽しい時間を諦めるのも勿体ない
シャボン玉を作り続けることが
きっと諦めないことなのだとも思って
青空に昇る虹色のシャボン玉に
息を吹き込んで見る
その度ごとに高鳴る胸を楽しみながら

色々な夢の形があるから
やがて空高く上り
見えなくなるシャボン玉もあるだろうと
その日の嬉しさを夢見ながら
きっといつでも
シャボン玉に息を吹き込んでいる