風のささやき

踏切に足止め見上ぐ茜雲遠き旅路を自由にたゆたふ

夕暮れの頃、買い物に出ました

いつもの店とは違う場所で買うものがあって
線路を渡ろうとしたのですが
夕方の電車が多い時間帯
行きかう電車に踏切で足止めを食いました

空を眺めると
夕映えに染まった綺麗な茜雲が
ゆったりと流れてゆきます

その雲を眺めていたら
電車に足を止められて
先にも進めない自分が
とてもちっぽけに思えました

取るに足らない自分であることを
嘆こうとは思わないのですが
雲の自由にたゆたう姿が
本当に羨ましく思えました

 #2015 秋に