風のささやき

プリズムはその身に虹色 解き放つ 闇のみ吐いて歪んだ僕だ

子供の頃
プリズムを買ってもらいました
そこからこぼれる七色の光りが
とても不思議に思えて
いつまでも飽きずに眺めていました

学生になってから
その原理を学んだものの
不思議な気持ちは変わらないままでした

僕の考えも充分なほど屈折していて
光りを飲みこんでも暗さに変えるばかり

綺麗なプリズムの虹色を思い浮かべると
惨めな気持ちになります

 #2006 冬に