Shimbo氏、かまくらに遊ぶ。男のロマンは大変よ!
週末に、友人と一緒に雪深いShimbo妻の実家に向かったというShimbo氏。今回の旅のテーマは「集え真の男たち。かまくらにロマンはあり」だったという。
そもそも旅のきっかけはお酒の席での友人の一言。Shimbo妻の実家で、今度雪祭りがあることを自慢すると、その友人曰く「いいね、雪。かまくらは男のロマンだろう」と、かまくらの中で熱燗を飲むことへの憧れを語りだしたのだという。そのどこか、不器用な話し口に、彼の朴訥とした人柄と人生を耐え抜いてきた悲しみを見たというShimbo氏。「じゃあ、来るか実家に!」とShimbo妻の了解も得ずに、友人に軽口を叩いたのだという。
その日の夜、Shimbo氏は早速動いた。Shimbo妻へ電話を入れたのだという。
Shimbo氏:「あの~、俺。ここは一つ男のロマンのために一肌脱いでくれないか?」と切り出す。
Shimbo妻:「? 何のこと?」
Shimbo氏:「いや、かまくらがね、熱燗なんだよ!」
Shimbo妻:「は?」
Shimbo氏:「いや、男って哀しい生き物だよな!」
と、前振りばかり長いShimbo氏。ようやく、友人を雪祭りに連れ行くことが可能かShimbo妻に伝わったのだという。
ということで、Shimbo妻の実家からの許しを得たShimbo氏。友人にそのことを伝えると、友人は歳に似合わない軽いステップで小躍りして喜んだのだという。
「うん、うん」とその友人を暖かく見守るShimbo氏がいたのは言うまでもない。
ということで、秋田を訪れた当日、大雪がShimbo氏たちを迎えてくれたのだという。新幹線の中から、その雪を眺めていた友人たちは「やってやるぞ!」とか「ここが男の見せ所だ!」とか、カマクラに対する熱い思いを語り合っていたらしい。それが、駅を降りてホームで乗り継ぎの電車を待っているうちに、その熱意もさがってきた。
「寒いね・・・・・」
「ほんと、寒いね・・・・・」
「鼻水も氷つくよ・・・・・」
「こんな中で眠ったら凍死するね・・・・・」
と口数が少なくなる面々。
「俺、カマクラいいや。お前頑張ってくれ」
「いや、俺もいいよ。コタツで待っているから」
とカマクラ辞退発言さえ飛び出す始末。皆暗い面持ちになって、乗り継ぎの電車に乗り込んだのだという。
Shimbo妻の実家に着くと、家の前の庭には2メートル以上の雪が積もっていたという。「おお、スゲ~」と皆からこぼれてくる溜息。
しばらく家の中で温まっていたら、皆のやる気が戻ってきたようで、ついにはかまくら作りが始まったのだという。まず、庭に積もった雪の上に乗り、雪を踏み固め、それから、横穴を掘り進む。これが、大変な作業でちっとも掘り進まない。掛け声だけは勇ましいのだが、ほとんど戦力にならず。結局Shimbo妻のお父さんにほとんどの作業をやってもらったのだという。
それでも満足顔の面々。お互いの肩を叩き合って、誇らしい仕事振りに、無言でうなずきあっていたのだという。
それから雪祭り見学に出発した面々。いい調子に酔っ払って、かまくらに戻ってきたのはもう夜遅い時間だった。そこから、カマクラでの酒盛りが始まった。かまくらの内側に一升瓶を何本も差し、冷でお酒をあおるのだ。雪の中で飲む酒はなんともうまく、一升瓶が次から次へと空いていったのだという。ところが、かまくらについて一番熱く語っていた友人は、雪祭りで酔いつぶれてすでに布団の中にいたのだという。結局彼は、充分にカマクラを堪能できず、何のために連れてきたのか、わからなかったのだという。
「男のロマンなんて、そんなものね」とShimbo妻は、鼻でせせら笑った。「まあ、そんなもんだよ」とShimbo氏も同意していたのだという。
今週のおまけ
カマクラで鴨鍋、おススメだよ!