スリランカ民主社会主義共和国
スリランカの仏教遺跡を見る
（３）仏像（坐像）
Srilanka
(２００９．１２．１７〜１２．２４）
２００９年１２月、スリランカの仏教遺跡を見に出かけました。
スリランカの仏教遺跡（今回の見物場所）
@アーヌダブラ：シンハラ王朝最古の都：
イスルムニヤ精舎、ルワンウェリ・セーヤ仏塔、スリーマハー菩提樹など
Aダンブラ：
石窟寺院など
Bポロンナルワ：シンハラ王朝13世紀繁栄の都：
クオードラングル（ハタダーゲ、ワダダーゲ、サットマハル、プラーサーダなど）、ガル・ヴィハーラなど
Cキャンディ：シンハラ王朝8番目最後の都：
仏歯寺（ダラダーマーリガーワ寺院）など
仏像
礼拝供養の対象としての始まりは釈迦の墳墓でありそれがストーパとなり仏像が現れた。ここでは坐像、立像、涅槃像に分けて見ることにした。
街角に座る仏様（ネコンポ）
スリランカで一番先に目にとまるのが街角の仏像である
この写真の光景はどこにでも見られめずらしくない
東屋のような建物があり仏像が座っている
その一郭が寺院となっているところもある。
（禅定印）
アヌラーダプラ ルワンウェリ・セーヤ仏塔の基殿に奉られた坐像
仏塔の多くは仏像が安置されている
ルワンウェリ・セーヤ仏塔の仏像は白い
白い仏像はほかでは見あたらない
国外より持ち込まれたのかも知れない
アヌラーダプラ イスルムニヤ精舎の坐像
煌びやかに彩色された坐像
顔かたちはスリランカの女性の面立ちのように見える
肉髷の上の炎のようなものはなんだろうか
光を放つための炎なのだろうか
（禅定印）
ダンブラ ゴールデンテンプルの黄金色の坐像
日本で言えば大仏さまだ
この大仏さまは頭から炎をあげていない
釈迦が説法する姿を現している
（説法印（転法輪印）
壁画やレリーフで表現された千仏のように同じ形の仏像が整然と並んでいる
各々頭から炎をあげ石窟内に光を放っているようだ
禅定印を結び瞑想している修行僧の姿なのであろうか
（禅定印）
並んでいるなかでひときわ立派な坐像がある
後背があり頭上に光を放つ
この仏像は本尊に違いない
（禅定印）
ポロンナルワ クワッドトライアングル トゥーパーラーマの坐像
レンガの薄暗い仏堂のなかに表面が磨り減った坐像がある
ひとびとが祈りをこめて触ったためなのであろうか
（禅定印）
ポロンナルワ クワッドトライアングル ワタダーゲの坐像
ここの坐像の顔がふっくりとしている
像全体としては奥行きが短く扁平である
（禅定印）
ポロンナルワ ガルヴィハーラ 岩から掘り出された大仏
殿宇は失われても力強く座る石大仏
穏やかな表情をしている
頭上の炎は欠けて失われているのかも
後ろに塔門や宮殿が見える
（禅定印）
ポロンナルワ ガルヴィハーラ 石堂に座す石仏
この仏像は守護神を従えている
（禅定印）
キャンディ 仏歯寺（ダラダーマーリガーワ寺院）内の坐像
黄金に輝く仏
ほとんど裸像である
タイで見た仏像とうりふたつである
頭上の炎は尖っている
キャンディ 仏歯寺（ダラダーマーリガーワ寺院）内の坐像
仏歯寺の講堂に安置された各国から運び込まれた仏像群
左側の後背のあるものが日本のものである
クルネガラ 四方を見渡す山頂に座す仏像
コロンボからポロンナルワの中間にクルネガラという町がある
イグアナが泳ぐ湖があり岩山の山頂には大仏が座っている
ダムを築き豊富な水を確保することはスリランカ王朝の重要な使命である
山頂に仏を座らせることで王朝の治世安泰と人々の安寧を祈らせているのではなかろうか
スリランカの仏像は東アジアほど多様でなく表情も同じようで、視覚的にこころのなかに染み入るものは少なかった。その多くは禅定印を結び瞑想している姿を表現することで僧の戒律を守り修行することの尊さを示してているようにとれる。修行することが救われる唯一の方法でありこの形のみが追求されたのがスリランカの仏像ではなかろうか。それぞれが悟りを追求するため修行を積むのでであるからその姿を現す仏像の顔かたちも普通の人々の表情であってよいのだ。
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（３）仏像（坐像）