夏の山旅迷走記

1998.8.21(金)〜8.23(日)

秋山郷(和山)〜苗場山〜赤湯温泉・・いで湯の旅


この年の信越地方は気象庁が梅雨明け宣言を断念したほど、天候不順で、8月に入ってからも大雨続き。おまけに上高地は群発地震ということで、当初予定していた北アルプスをあきらめ、苗場山(+入下山温泉つき)に行くことにした。関西からの交通が不便なこともあり、なかなか行くチャンスがなかった山だが、ホント行ってよかった!主な高山植物は、ほぼ花が終わっていたことを差し引いても、苗場山は、想像以上に素晴らしいオススメの山だった。
但し、今回私がとった秋山郷和山ルートは、苗場山の登山コースの中で一番しんどいコースということだ。尾根道でじめじめしていないし、飛び石伝いの徒渉もあったりと変化に富んだコースでそれなりに楽しめるのだが、やはりキツイ。じめじめはしているが、秋山郷なら小赤沢ルート、反対側なら和田小屋からのコースが途中まで車で入れてはるかに楽だろう。


主な高山植物リスト&野鳥リスト


8月20日(木)

前夜、大阪から夜行急行「ちくま」に乗る。このちくまって、昔は、ボロい客車を使っていたのが、今は、リクライニングシートの最新の特急用車両を使っているんだね。で、長野から飯山線始発の各駅停車で津南下車。ここは、駅舎そのものが温泉保養施設になっているのだが、朝、早かったため、営業時間外で残念。駅前はなんたら百貨店という雑貨屋ぐらいしかない。そこでパンを買って食べようとしたら、賞味期限がなんと5日前。おいおい。バスターミナルは、そこから少し離れた町の中心部にある。

さて、バスで1時間半乗って目指すは、平家落人伝説の秘境、秋山郷・・・のそのまた最奥に位置する切明温泉だ。冬季はここまでバスは入らないし、それ以外の季節も1日2便だけ。バスの乗客は、秋山郷に入ると私1人だけになり、終点切明温泉へ。料金はたったの730円だ。早速、河原を目指す。ここの名物は河原の手作り露天風呂なのだ。穴を掘り、そこから湧き出る温泉と川の水をブレンドさせて作った天然の露天風呂に岩を枕に寝そべる。気持ちがよくて、いつまでも入っていたくなる気分だ。それに川の水面と同じ目線というのは、新鮮でいい感じ。そばでは、イワナ釣りをやっている人もいる。結局、1時間以上、つかっていたが、ホント極楽気分だったね。しかも無料!!

切明温泉、河原の露天風呂手掘り野天風呂

その後、徒歩1時間ほど戻って、和山温泉入り口、栃川高原温泉の「ヒュッテひだまり」に宿泊。ご主人の相沢さんに明日の登山ルートを詳しく教えてもらう。この秋山郷、あちこちに村が作った温泉施設があり、ヒュッテの隣にも栃川温泉という施設がある。まさに温泉の宝庫だ。また、秋山郷の宿は、値段のわりに食事がとてもいいとの評判だが、このヒュッテもご主人が釣ってきた岩魚や、自家製スモークハム、ベーコンなどご馳走だった。


8月21日(金)

和山登山口7:50・・8:10?沢で寄り道&迷い道8:40・・9:15-二合目-9:25
・・・10:35-四合目-10:45・・・11:15-五合目-11:45・・・13:30-沢の高巻き道-
14:00・・14:45小赤沢分岐木道・・・15:30苗場山頂上


今日は、頂上までなので、余裕がある日程だ。朝も少しゆっくりめ。同宿の人は、山頂ヒュッテ建て替えのための資材を秋山郷側からヘリでピストン輸送しているそうで、先に頂上まで飛んで待ってますだって・・・・。

テニスコート脇の鎖をくぐって登山道へ。沢で、カワガラスの姿に思わず寄り道したのが間違いのもと、ついでに靴下までぬらしてしまった。そればかりか素直に沢の登り口まで引き返せばいいものを、釣り人の踏み跡から強引に登山道へ合流しようとして、迷ってしまい、結局30分以上もロスしてしまう。我ながらほんまアホやねえ。でも、カワガラスの姿を見るのはひさしぶりだったもんなあ。それから、前日、1度だけ、アカショウビンの声を聞いたような気がしたのだが・・・・・。

オヤマリンドウ

2合目で上の原からの道と合流。やっと3合目まで登ったかと思いきやもったいないことにどんどん下って沢を渡り、また急登。前夜の雨で下がぬれている上に何もつかむものがないので、登りにくいったらない。もう、4合目、5合目あたりではバテバテだった。しかし、その後の平太郎尾根は思ったより順調で、涸れ沢を高巻く道で昼食。このコースはじめじめしてなくてスパッツいらずっていうのがいいね。なお、この後、湿原の中を通るのだが、木道もなく、踏み跡もかすかでガスられるとルートはわからない。そういう場合は、涸れ沢を登っていけばいいんだそうだ。

しばらくすると、小赤沢からの道と合流。後は木道の上を池塘を眺めながらのんびり歩くだけだ。頂上に着く直前で、登り出してから初めて他の登山者に会い、写真を撮ってもらう。山頂ヒュッテに泊まる人で、彼の話によれば遊仙閣も山頂ヒュッテも客は10人ぐらいだそうだ。人間が少ないというのは喜ばしい限りだが、ついでに花も少なく、苗場山頂はもう秋で、チングルマは実がかろうじて見られ、早くもオヤマリンドウが咲いているぐらいだ。また、景色の方は、ガスにたたられ、向こうの山小屋さえ見えない。こりゃ明日に期待するしかないや。


8月22日(土)

苗場山頂上付近散策(6:30--8:30)・・・下降地点9:00・・・10:10尾根筋で休憩-10:40
・・・11:20フクベノ平-11:50・・・・12:30水場-12:40・・・・・14:10赤湯温泉山口館

苗場山頂

ご来光は残念ながらガスで見えず。この日は、赤湯泊まりで余裕がある日程なので、すぐ下りてしまうのはもったいない。ガスが晴れるまで頂上周辺を散策する。8時ぐらいになるとだんだんガスが晴れてきて、あたりの景色が見渡せるようになった。それにしても、頂上4km四方がほぼ平らな湿原になっているなんて信じられない地形だ。こんな山って他にある?まさに神苑、自然の奇蹟。感動ものだぜい。これで、花の盛りの季節に訪れたら、もっと素晴らしいだろうなあ。

赤湯への下降点は、急に切り立った岩場になっており、冬はここに10m以上の雪庇ができて、行き来はできないそうだ。和山ルートにくらべるとずっと楽な道で、途中2ヵ所ほど、肉眼で鳥見を楽しめた。1ヵ所はカラ類の群れに囲まれ、コガラが目の前の枝に止まってくれた。ゴジュウカラまで混じっていたのが嬉しかったね。もう1ヵ所は、ルリビタキ、メボソムシクイ、ウソの3種の声がいっぺんに聴け、ルリビタキはしばらくはなれなかったけど、私を追い払おうとしてたのかな?

フクベノ平もブナの林に囲まれたいい雰囲気のところで、時間さえ許せば、寝っ転がって昼寝でもしていたい所だ。

お目当ての赤湯温泉山口館の露天風呂は期待通り、よかった。渓流沿いに3つあり、一番下流のは女性専用なのでわからないけど、3つとも泉質が違うようだ。翌朝、誰もいないときに入ろうとすると、なんと風呂の石積みの上に止まっていたカワセミと鉢合わせ。驚いたカワセミが鳴きながら私の目の前をかすめていき、私もびっくりして滑りそうになってしまった。こんな近くでカワセミを見たのは初めて。さすが山の中の秘湯だなあ。

赤湯温泉露天風呂「玉子の湯」赤湯温泉「玉子の湯」

8月23日(日)

山口館8:20・・・10:00棒沢鉄橋-10:30・・・11:25林道から分岐-11:35・・・13:00元橋バス停


今日は、元橋のバス停までの道のり。これから残暑厳しい下界に戻るのかと思うと、足取りが重くなる。途中の棒沢鉄橋の滝は、涼しくてずっと休憩していたい場所だ。ちなみに地図では元橋茶屋というのがあって、ここで冷たい飲み物や昼食を期待していたら、大きな間違い。どこも店を閉めてしまっている。冷たいビールを飲みたい人は、一つ浅貝寄りの平標登山口のバス停にはじめから足を向けた方がいいね。

JR湯沢温泉までは、バスで約40分、1日8便。湯沢温泉駅構内にも、温泉施設「プラトー湯沢」がある。利用料は800円とちと高いが、とても立派な施設で、山の垢を落とし、休憩するには最適だ。


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主な高山植物リスト

自信はないのですが花や実で確認できたもののリストです。時期
がもう1ヶ月早ければ、断然豪華なリストになっていたことでしょう。

イワショウブ、ウメバチソウ、オヤマリンドウ、ゴゼンタチバナ(実)、シラネニンジン、セリバシオガマ(?)、トモエシオガマ、ホタルイ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマコゴメグサ、ワタスゲ、??アザミ、


主な野鳥リスト

鳥は初めから期待してなかったので双眼鏡を持って行かなかったの
ですが、向こうから近づいてきてくれ、肉眼でも結構確認できました。

アカゲラ、アカショウビン(声?)ウグイス(声)、ウソ(声)、エナガ、カケス、カワガラス、カワセミ、コガラ、コゲラ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ホシガラス、メボソムシクイ、ルリビタキ、



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