夏の山旅迷走記


新穂高〜雲の平〜高天原〜湯俣・いで湯めぐり之巻

1991.8.9〜14


8月9日(金)晴後曇

 大阪発7:32==青春18切符利用の各駅停車の旅==10:33岐阜着。しかし、このまま各駅停車で行くと小屋に到着できないので、特急ひだ5号で一挙に高山へ。高山13:00==(バス)==14:25新穂高温泉

 最初の温泉だ。バス停前にある無料共同浴場で早速入浴。コインロッカーの100円以外はタダ。立派なお風呂で、登山者向けの粋なはからいだ。登山届けを指導所に出して出発。
  新穂高温泉15:15 → 16:25わさび平小屋  また小屋の風呂(完成したばかり)に入る。食事は、品数豊富でグー。いつも空いてるしいい小屋だ。ブナの原生林の中にあり、じつに植相が豊かでいろんな植物が生えている。これこそ、自然のままの林の姿だと感心する。きっと動物も多く、バードウォッチングも楽しめるだろう。【わさび平小屋泊】

8月10日(土)曇

 小屋前で、朝食を作る。天気はちょっと悪そう。
  わさび平小屋5:40 → 8:30鏡平小屋  名物かき氷を食べる。いちごミルク¥500。  → 11:00双六小屋 。本当は、今日の行程は、ここで終わりのはずだった。なぜなら、ここまでの間、槍、穂高、黒部源流地帯の山々の眺めが最高で、お花畑もあり、寄り道、道草の連続で、足がなかなか進まないはずだったからだ。レンズも2本持ってきたんだぞ。それなのに、ガスで、なんにも見えない。しかたがないから、昼食後、ガスの中、三俣山荘まで行く。

  → 14:40 三俣山荘  山荘で、スーパーオバチャンと仲良くなる。私より、かなり年配だが、前穂から大キレット、槍と一人で縦走してきたという。格好を見れば、安物のハイキング用ザックに、足元は泥んこスニーカー。ホンマようやるわ。以後、彼女と偶然2日間行程を共にすることになる。【三俣山荘泊】

8月11日(日)雨 午後からは激しい雷雨

  三俣山荘6:00 →  黒部源流方面に少し寄り道。途中で引き返す。雲の平では、雪田のある付近の日本庭園が一番気に入った。1時間、そこにぼーっとする。私だけの世界だ。ガスで何も見えないのだが、それはそれで、幻想的な雰囲気でまたいい。ライチョウも出現。♂1、♀1、若鳥1(ずいぶん大きくなってた) 

  → 9:30雲の平山荘  小屋に荷物を置き、カメラを持って、散歩にでかける。本当は、雲の平の風景のバックに付近の山々がどおーーんと迫って見えるのだが、ガスばかり。薬師沢側に行くと、薬師岳、水晶岳などが、なんとか見える程度だ。 
 雲の平山荘 12:15 → 14:50 高天原山荘
 後は高天原までひたすら下るのみ。それが樹林帯の急坂でおまけに雨が降りだし、もう、ドロンコ。木の根っこですべりやすく何度もこけそうになる。
 小屋についてしばらくすると、雨がやんだので、早速、 露天風呂 に。山道をまた、20分程歩いた河原に、立派な露天風呂が造ってある。女性用は対岸のほったて小屋だ。みんなビールの缶片手に気持ちよさそう。湯は白濁した硫黄泉で意外と深い。

 本当は、入浴後、もっと奥にある別天地、夢の平に行こうと思っていたのだが、雨がまた降りだし、あわてて小屋へ。雨はさらに激しく雷も。早めに帰ってよかった。この小屋は、ランプの素朴な小屋でとてもいい雰囲気だ。食事も、冷凍物を使わず山菜を中心とした結構凝った献立でおいしい。私のお気に入りの山小屋の中のひとつだ。山荘も温泉も◎!【高天原山荘泊】

8月12日(月)曇後雨

 本当は、今日雲の平山荘に泊まり、ゆっくり散歩したり、写真を撮ったり、昼寝したり、ぼーっとしたりして、雲上の楽園を楽しむはずだった。しかし天気が全く期待できないので、裏銀座の縦走路に出て、野口五郎小屋か、がんばって烏帽子小屋か、竹村新道を一気に下って、湯俣温泉まで行ってしまうか、どれかのルートを出たとこ勝負でいっちゃうことにする。いつもながらええかげんな奴。

 ところが竹村新道については、地図に現地の人に様子を聞いてから使用するように書いてある。雲の平山荘で聞くと、道も使われてないし、客が少ないから小屋も営業していないのではないかとか皆いろいろ言う。私と同じように竹村新道を下ろうと考えていた人はそれを聞いて、折立から下ることにしてしまった。高天原山荘で聞くとたぶん大丈夫だろうということだ。情報不足なので、水晶小屋で最終決定にする。
 昨日、折角下った高天原から、稜線上までひたすら登りだ。稜線上では、高山植物も今までと違う顔ぶれで、高山蝶も出てきたりしてなかなか楽しい。雲の平が、山々をバックにプリンみたいなテーブルに見え、その上には、赤い屋根の雲の平山荘がかわいくのっかっているのが見える。

  高天原山荘 6:00 → 9:40  水晶小屋  水晶小屋で聞くと、竹村新道はわりと通られているし山小屋もちゃんと営業しているという。6時間もあれば行けるから、今からでも間に合うんぢゃないと言われて、よっしゃ、温泉、露天風呂のハシゴぢゃ、と、その気になる。

  水晶小屋 10:00 → 11:40 野口五郎分岐  ここに来て、ようやく、裏銀座の山並みが見え出してきた。急ぐのがもったいないがしょうがない。写真だけは、ところどころ撮っておく。分岐点には湯俣温泉まで5時間の標識。ん?確か水晶小屋から6時間のはずだったのにちと話が違うぞ。ま、いいか。温泉ぢゃ、露天風呂ぢゃ。急いで昼食のラーメンを作り、コーヒーを飲み鋭気を養う。

  野口五郎分岐 12:30→(竹村新道)→17:10 湯又温泉青嵐荘  途中出会ったパーティーに「今から下るの?大変だよ」と言われた訳がよくわかった。始めは快調な稜線上の道だ。槍が岳もガスの中から顔を見せてくれ、お花畑の山腹をトラバースするところあり、ちょっとスリルのあるヤセ尾根ありと、楽しい道である。できれば、もっと楽しみながらのんびり歩きたいなと思ったほどだ。

 ところが、標高が低くなってきて樹林帯の道になってからがさあ大変。雨が降り出してきた。足元は、木の根っこがいっぱいはりだした急坂。もう、すべるのなんのって3回ほどしりもちついた。ホント参ったね、この竹村新道の後半には。結局、この日の行程は、標高1900mの高天原から、最高2900mの稜線まで1000m登り、そこからまた、標高1400mの湯俣温泉まで1500mも下るというとんでもないコースを歩いてしまった。歩行時間10時間、足弱の私にとっては本当なら2日分の行程だ。

 しかし、下の川原に、天然記念物とかいう噴湯丘なるものが見えてくると、温泉への期待はいやがうえにも高まる。でも、苦労して下りてきた湯俣温泉、期待ほどではなかったね。青嵐荘は、食事がカレーライスという山小屋そのもの。温泉は内湯と露天風呂の2つがあるけど、期待の 露天風呂 は、なんか河原の池みたいなとこで、ぬるくて湯の中に苔か藻みたいなのが漂っている。あんまりぬるいので内湯に入りなおしたぐらいだ。【青嵐荘泊】

8月13日(火)曇時々晴

 今日も葛温泉に泊まって、温泉のハシゴを目論む。高瀬ダム、七倉へは途中から舗装道路になり、トンネルの連続。一般車通行禁止だが山道を歩くよりもはるかに足が疲れてだるい。この辺はカモシカや野猿がよく出るという話しだが、出会った動物は、テンに2回会っただけ。金色に輝くしっぽの毛並みがさすがに美しい。

  青嵐荘 6:45 → 11:10 七倉山荘  昼食後、その辺でぶらぶらしてから、 葛温泉 高瀬館という旅館へ。ここは、野口五郎小屋などの山小屋も経営しているので、登山者に親切だが、さすがに今日はお盆休みシーズンの最中とあって、部屋がいっぱいだという。しかたがないから、¥500払って風呂だけ入る。内湯もそれに続く 露天風呂 も大変立派だ。最後の日くらい旅館でいいもん食ってゆっくり寝たかったのに残念。結局松本市内のビジネスホテル泊まりだ。
葛温泉 15:20=(バス)=16:10 信濃大町 =(JR)=松本(泊)

8月14日(水)

この日は1日中電車に乗って帰るだけ。
10:09 松本発 == また青春18切符で各駅停車の旅。(ずっと座れたよ)


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