3 むしむし    雑誌紹介       筒井 

1999年5月末発行された『昆虫と自然』6月号では特集『むし屋にとっての自然保護を考える』が企画された。

同誌編集部より頼まれ私がとりまとめることとなった。力不足で充分に主張できたか自信はない。ともかく知り合いの方にお願いして下記タイトルで仕上げることができた。著者の方々には大変ご苦労をおかけ致しました。おかげを持ちまして原稿締め切り日にすべて編集部へ投稿することができ感謝いたしております。

1:昆虫愛好家の主張と良識----------------筒井 謙

2:昆虫採集に関わる法規制----------------芳賀 馨

3:里山の環境持続を考える----------------久保田 繁男

4:保護地域における現状と課題-------------宮下 公範 

5:保護活動の推進(ムシ屋は何をすべきか)-----西岡 信靖

(芳賀)(宮下)両氏は本誌『カミキリムシ』会員であり,ご存じの方です。他の方の紹介をしておきましょう。

久保田 繁男氏は西多摩昆虫同好会の会長,西多摩自然フォーラム代表。『東京都の蝶』の著作がある。

現在は西多摩自然フォーラムにおいて里山と取り組んでいる。里山作りを楽しみながら実践している。大きくなりすぎた樹の伐採,炭焼き,シイタケ作り,米作り,植物調査,昆虫調査などなど。特に(大脇)さんとりまとめの『オオムラサキの個体調査』は広いフィールドのなかのすべてのエノキにナンバリングし,各エノキごとの幼虫数を毎年数え,径年変化を調べている。細かなことではタケノコ堀とか畦作り,あるいは草取り等々沢山の人の手を集めて里山の維持をされている。全国的に見ても里山作りでは最先端に位置しているものと思う。

西岡 信靖氏は大坂昆虫同好会の主要メンバーである。同会はチョウ屋さんによって運営されている。保護関係ではチョウ屋さんの方々はムシ屋の中でも一歩進んでいる。その中でも大坂昆虫同好会の取り組みは先進的である。