フォトギャラリー ハクセキレイ

By Tokio TAKANO (平成15年 11月 3日一部変更)

この頁には、2002年3月31日に、沖縄県石垣市磯部の白玉牧場で観察した、
ハクセキレイの亜種、メンガタハクセキレイ Motacilla alba personata
の雄、夏羽と思われる鳥の写真を中心に掲載しています。
この亜種 personata が日本国内で記録されたのは、初めてと思われます。
本来は中国西北部のインドやパキスタンとの国境あたりで冬を過ごし、
夏はバイカル湖よりもずっと西、トルクメニスタン、ウズベキスタン、カザ
フスタンといった旧ソ連のイスラム教国や中東方面で繁殖する亜種のようです。
強い偏西風に乗って、黄砂とともに吹き飛ばされて来たのでしょうか。
追記:「バーダー」の2002年10月号で、このハクセキレイに
メンガタハクセキレイと名づけられたとの記述がありましたので、
このHPでも従来の仮称カメンハクセキレイを改めました。(2002.9.20)

メンガタハクセキレイ
「オペラ座の怪人」を思わせるマスクをした独特の風貌のメンガタハクセキレイ。
石垣島・白玉牧場
2002.03.31.
この時季の八重山には、ホオジロハクセキレイやタイワンハクセキレイも見られるが、これは別亜種のMotacilla alba personata
石垣島・白玉牧場
2002.03.31.
スコープにデジカメを押し付けて撮った、メンガタハクセキレイの顔のアップ。
石垣島・白玉牧場
2002.03.31.
1羽で行動していて、近くに他のセキレイ類は見られなかった。
石垣島・白玉牧場
2002.03.31.

世界のハクセキレイ類の分布
春先、八重山の島々で出会うハクセキレイはホオジロハクセキレイやタイワンハクセキレイM.a.ocularisも多い。
(ホオジロ)ハクセキレイ
Motacilla alba leucopsis
与那国島
2000.3.22.
これは日本で普通に見られる亜種のハクセキレイの夏羽。かつては北日本で繁殖して9月ごろ南下してきたが、最近では本州中部以南でも繁殖している。
ハクセキレイ
Motacilla alba lugens
北海道・利尻島
2001.7.7.
同じく亜種ハクセキレイの冬羽。
ハクセキレイ
Motacilla alba lugens
東京都・多摩川
2004.2.11.
シベリア方面で繁殖する亜種の繁殖羽。
亜種ハクセキレイと違って背が淡い色で、冬羽に似ている。
石川隆史氏提供。
(タイワン)ハクセキレイ
Motacilla alba ocularis
天売島
2005.5.
ネパールからチベットで見られる亜種の非繁殖羽。
石川隆史氏提供。
(ネパール)ハクセキレイ
Motacilla alba alboides
チベット・カイラス山麓
2003.9.
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