建碑事業の中間報告とお詫び

拝啓

　晩秋の候、皆様におかれましては、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。この度の私共の建碑事業に対しましては、快くご賛同･ご協力を頂き誠にありがたく、厚くお礼申し上げます。
　さて、お陰様で建碑事業も着々と進行してまいりましたが、正式な契約締結の直前になりましてロシア側から突然、改めて手続き上の要求をしてきましたため、事業推進の延期を余儀なくされました。私共といたしましては、既にNHK、新聞各社にもご協力をお願いして広く募金を呼びかけ、6月以降たくさんの方々からご協力を頂いていた矢先でもあり、大変困惑しながらも再交渉を続け事態の打開を図ってまいりました。しかし、その後ロシア側から正式な回答がないため、やむを得ず募金はいったん中止することを決定いたしました｡建碑実現に向け、ロシア政府との交渉は今後も継続していく考えでありますが、実現までにはまだかなりの紆余曲折が予想されます。
　いずれにいたしましても９月半ば完成の予定だった建碑は、来年以降に持ち越されるとととなってしまいました｡また、今後の交渉次第によっては、建立場所の変更も考えられます。
　つきましては、賛助会員・団体様並びに既募金者の皆様に中間報告を致しますとともに、お預かり致しました建碑寄付金はいったんお返しする事を決定いたしました｡
　今後事態の進展が確認され次第皆さまには、改めてご協力のお願いを致します。その節はよろしくご配慮賜わりますようお願い申し上げます。
　大変ご迷惑をおかけ致しましたが、事業をご賢察の上、引続きご指導ご支援くださいますよう重ねてお願い申し上げ、中間報告とお詫びに代えさせていただきます｡

敬具