SSM / CEM synth IC




SSM (+ua726)

CEM1

CEM2 (CEM3391 & OTA (3080/3280/13600/13700/Ba6110)

CEM3(PRO5..CEM3340/3320/3310/CA3280/DAC71)



CEM3374 ( DUAL VCO)
80年代中期の computer 制御、soft modulationを前提としたDual VCOです。 3340 2台分的な内容ですが Pulse Out等は省略されています。

また softによる modulation(CV)を前提としている為、CV summing ampは内蔵されておらず、この為 CEM3340のように内部回路に対して tempco sensorを作用させられない為、sensor出力が外部 pinに出ています。CPU controllを前提にしたような chipなのでCPUを使わない場合senseor出力をうまく使う方法を考える必要が出てきます。メーカーのsynthでCEM3374を使った物はみんな soft CVな機種です。ここらへんの発想はHillWooDのSY1800のantilogの発想と同じです。おそらく温度センサーだけでCEM3340のようなantilogのSumming Ampがない分1 Chipで2VCO仕様が実現できたのではと想像しますが。

アプリ例ではこの出力を DACの reference電圧に使用する例が載っています。 OBERHEIM  Matrix 12、RHODES chroma polaris、 AKAI VX600等に使用されています。



SSM2040 ( VCF )
SSMの最も初期の VCFで trans conductor cell+buffer 4っと antilog ampを内蔵しています。 prophet5 rev1/2や Emu modular他多くの synthで使われている chipです。

trans conductor cellは独立しているので、 LPFの他、HP、BP、AP等に使用できます。  内蔵のOTAは差動回路にカレントミラー負荷を1個介したシンプルなもののようでこのOTA cellは SSM2024と同タイプの物が使われているのでしょうか?。

構造がシンプルなのでAUDIO的には欠点もあるタイプのOTAを使っているわけですがそれが? analog synrthには好都合に働いて独特のキャラクターがありBEST VCF chipに上げる方も多いようです。単純なカレントミラー1個でOutPutをPush-Pullの定電流出力できる回路なので汎用OTAを使うに比べて単純化されていますが当然CV 入力にがAntilogが入っているわけです。意外と昨今のレプリカchipが出ていなくてSSI2140くらいでしょうか?。 Discreteで対処している場合が多いようです。当方の手持ちも4個しかなく貴重です。


SSI2140の OTA cell 構造

下記のSSM2024のOTA Cellと同じような感じです。

SSI2140を製造している Sound Semiconductorというメーカの一連のchipは単なる互換chipではないようで興味深いです。特にSSI2130は興味深いchipでQFNパッケージです。5cHのVCA MIXER内蔵。CEM3345のようにThrouZero VCOにも対応可能。



SSM2044 ( VCF )
SSM2040よりも low costのLPF専用VCFです。 VCFの内部構造は SSM2040と異なるようで ladder VCFがベースのようでIC化しやすいようにモディファイされた形でしょうか。Ladder VCFといってもDiodeやTransistor Ladder VCFではありません。

基本的にはSSM2040と同じくカレントミラーがベースになっていますが2040の場合OTA cellを構成するのに差動回路、テイル電流源回路、カレントミラー、Output Bufferが4系統必要になるのでそれを合理的に減らす回路構成となっています。2040はシンプルなOTAですが2044の方はVCR素子としてウィルソンカレントミラーを使用し基本構造はLadder VCFですがTr. Ladderの負荷のTr.のかわりにウィルソンカレントミラー回路左右にを配置してその間にcapacitorを置くことで梯子構造としてCVの影響をを避けFeedthroughを改善する構造のようです。

この場合、MOOG ladder VCFと同様、後段に対してBuffer効果が期待できる形状となっています。入力側の情報が出力側に伝達されるも入力と出力は分離されている形で次段の負荷の影響を受けない構造。すなわちSSM2044はカレントミラーLadder VCFというわけです。DiodeやTransistorの代わりにカレントミラーを使用と考えれば構造は理解できるかと。 とてもクレバーな回路というかMOOG VCFと違うLadder VCFを目指した結果か?。MOOG VCFのようにVCR用のTR.のベース電圧固定用の抵抗ネットワークが無しですみます。SSM2040,SSM2044は完成形であったのかそれゆえSSMのVCF ICは基本 SSM2040とSSM244の2っのみ、それ以降は複合chipのSSM2045,SSM2047の中にVCFが入っていますが。簡略化された分resonanceもOTAにより電圧制御できるようになっています。

上図のようにウィルソンカレントミラー(CM)がベースです。右図のように2個並べて43と44の端子にCapactorを置きます。43と44がfilterのInputで42と45がfilterのoutPutでOutPutを次段のFilter Stageにつなげるイメージで全体像としてはLadder Filterを構成。MOOG Tr.Ladder VCFと同様の定電流入力の並列型1次LPFということです。Tr. Ladderの場合と同様にエミッタの微分抵抗とCap.が並列接続で両者のインピーダンスによってAUDIO信号の分流比がきまり1次LPFが構成されます。両(CM)のinput側のコレクタ電流の変化が出力側の電流にコピーされます。入力と出力電流が同じ方向になっているのでわかりにくいです。カレントミラー(CM)なので入力側のTr.のコレクタ電流がもう片側のコレクタ電流としてコピーされた定電流となるのでOUT側は次段の負荷に対してBuffer効果が出ます。


* 定電流入力の1次LPF 1段の電流特性の関係(HPF:Cap. / LPF:微分抵抗)
* 右図: Fc付近の波形(Cap./コレクタを流れる電流は同じ大きさ)
  (0を中心とした正弦波電流(Cap.)と制御電流がOffsetされたコレクタ電流)

ウィルソンカレントミラー(CM)1次LPFの簡単な説明

I1: 制御電流とAUDIO信号電流を重畳した定電流源(Filter IN)

Cap.には直流電流は流れないのでバイアス電流はQ1のコレクタ電流となりその大きさに対応したVbeの値と電流値(動作点の位置)で微分抵抗が決まる。微分抵抗とCap.のインピーダンスの比で信号電流が分流しCap.IはHPF特性、Ic1はLPF特性となりCapIを積分した値が1次LPFの電圧特性となる。制御電流はCap.に流れないので後段の(CM)まで同じ値で伝達。AUDIO信号はバイアスレベルや周波数で分流比が変化するのでLPFとしての電流特性で後段に伝達。(CM)なのでQ1のIc = Q3のIcでLPF特性。 Q3のIcはQ1のIcに従うのでOTA出力は定電流特性となり後段の負荷に影響されずBuffer効果が働く。(Filter Out)

(CM)の多段接続なので各段の電源供給ラインがVccとGNDに相互に接続されているようです。ということはPNPとNPNの(CM)交互にないとおかしいわけで上記の図も説明的には若干わかりにくいですが(CM)の個々をみながらPNP(Vcc) .... NPN(Gnd) .... PNP(Vcc) .... NPN(Gnd)と追っていけば制御電流の流れは差動対がMasterでそれがGm1-->Gm2-->Gm3--> Gm4に伝達していくイメージ。各capacitort端子のnode(入力)には電圧が発生していますが、(CM)の出力は定電流出力となって定電流型のCR並列1次Filterとなるわけで基本はTr. Ladder VCFと同様の動作。

MOOG Tr. Laderであれば直接Tr.のエミッタとCap.が並列接続になった形でエミッタの微分抵抗がR要素ですがこの回路の場合コレクタとCap.の接続。 C-E間は抵抗体ではないわけですが微分抵抗を反映した電流動作であるのは事実で上記Q1につながっているDiode接続のQ2はDiode動作なので真に微分抵抗であり両サイドには同じ電流がながれているのMOOGの動作と同じになってエミッタ微分抵抗を反映しているわけです。

ちょっとMOOG Tr. ladderの応用展開といったイメージ。Q2はDiode接続なのでQ2の経路はこれだけでは定電流動作にならず抵抗が必要だし、抵抗であればIc2は抵抗と図ではV1に依存してしまう。Q3があるのでOut PUTは外部負荷及び図ではV1に依存しないQ1のVbeに従った定電流となる。単なるカレントミラーでは動作せずウィルソンカレントミラーがだら動作するFilterということ。MOOGの1Tr.に対して3個Tr.が必要になる回路。

すなわちGm1(PNP)のCap.側の制御電流はは差動対に流れこみ、そのcopy成分がGm2(NPN)のCap.側の入力に流れ、Gm2のoutはGm3(PNP)のin側から吸い込み電流。さらにGm3のOutがGm4(NPN)のInに流れ込みcapacitorの端子に現れた電圧を差動AMPで受けると考えればいいのではないかと想像しますがはて?。完全な等価回路は見たことがないので想像ですが大枠は合っているかと。

普通のLadder VCFのように上(Vcc)のVCR素子から差動対に向かって直線的に制御電流が流れてはいないのでわかりにくいのですが通常のOTA内のカレントミラーの動作を考えればわかるのでは。Ladder VCFゆえ最終段のカレントミラーが負荷抵抗の役目をしVCA化しないような構造になっています。

重要な要素としてはOTAを1次Filterに使用する場合VCR要素に対してOTAは定電流要素なので2040タイプを使う場合必ず負帰還をかけてOTAをVCR化する必要がありますがMOOG Tr.Ladderやこの2044のようなVCFの場合、CR Filterとしては定電流入力の並列型FilterでありかつTransisterの微分抵抗を利用する回路なのでそのようなことは必要なくかつ各段の出力自体は定電流出力になっているのでBuffer効果があるということです。VCF全体としては負帰還型のVCFではあります。

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ちなみに21世紀の現在、秋月電子で売っているSSM2044の互換チップのV2044は200円代ととても安価です。。当方は2044のオリジナルを沢山持っているので買う必要もなかったのですが安さにつられて購入しました。SOPでなければなおよかったにと思いますがbehringerのクローンsynthに使うのが目的で製造されているのでしょうからDIPは論外なのでしょう。と思ったら最近値上がりしている。ALFAの3340は8倍ぐらいになっていで入荷未定とのこと

KORGの Trident/poly six / mono poly、TEISCO(KAWAI)のDCO synthやヨーロッパの synthに多く使われていました。個人的にもSSM2044のキャラクターは好きなVCFです。以前Poly6を持っていましたがそれ以前のKORGVCFとは異なるキャラクターです。 Poly6は後段の3相BBD Effectのキャラクタも大きいですがSSM2044の存在も大きいと思います。2000年ごろCAT SRMのVCF/VCAのコピーを作りましたがCATもSSM2044と2040のversionがあります。CEM3320と並びSSM2044は80年代を代表するVCF Chipかと思います。おそらくSSM2040よりは使われているでしょう。

2007年ごろ調べた各社のVCF type一覧の再掲載 各社のVCF



CEM3320 ( VCF )
SSM2040の CEM版的な内容の CES初の VCF chipです。 2040と異なり resonanceも電圧制御できます。 propet5 rev3での使用が有名でしょうか。

内部は独立したOTA CELLが4個搭載されている形なので単にsynth のVCFだけでなく phaserなどにも使用でき変わったところでは、レスリーシミュレータのVOCEのSPINに6個ほど使われています。VCFのバリエーションが作り易いfilterという所でOberheimの OB8ではCEM3320を使って4poleVCFと従来のSVFベースの2pole 正帰還VCFの切り替え方式のVCFになっています。

OTA cellはOTAというよりはantilog ampとLog ampをベースにしたCES独自のanalog乗算器がベースになっているようでRC4200などと似た回路でさらそれを合理化した物のようで一般的なOTA cellに比べて部品点数が少ないそうです。CESではCEM3310 VCEGもAntilog ampを巧みに使ったVCR回路が使われています。



CEM3330 ( DualVCA )
CEMのベーシックなchip郡、CEM3310/3320/3330/3340の中のVCA chip。基本 chipは1979年にリリースされているようです。CES初のVCA chipでDual、LIN/EXP両入力に対応なのですが ProphetやOberheim他ほぼメーカーのanalog synthには使われていないという不遇?の chip。 なんでかはわかりませんが使われているのは海外のDIY記事や Digisound80、New Formant synth等。 またPAIAのEK30、Proteus1など。当方PAIAのEK30を持っていくつのでいくつかは所有。CEMのVCA chipとしてはよりシンプルなCEM3360/CEM3381はメーカーsynthでも普通に使われています。CEM3330は確かに外付け部品が多いので使われていないのかも知れません。VCAはCESのchipでなくCA3080/3280使用のsynthも多いわけですが。



CEM3350 ( VCF )
Dual voltage Controlled State Variable Filterという名の通り、2っの antilog amp付き multimode filterが 1chipに内蔵された形になっており、VCF 2台分で使ってもよし、2 filterを組み合わせて複雑な filterとするもよしという内容になっています。 CES社というかDoug Curtis氏の自信作VCF chip。なのですがCEM3320やその他の複合chipのVCFのようには使われていず、知る人ぞ知るVCF chipになってしまいました。

Rhodes Chroma、Synton Synrix、Crumar Spilit 等凝った作りの filterを持った機種に採用されていますが国内では上記機種はとてもマイナーです。ChromaではDatasheetの標準回路を超えた使われ方がされています。

CEM3350動作原理



CEM3310 ( VC EG )
CEMの代表的 voltage controlled EG。 CESにおいては EGはこの機種とCEM3312のみにようです。 CESの IC chipはこの CEM3310から始まりました。 このICを初めて採用したのがOberheimのsynth(OB-X)のようです。OB-Xは基本VCO/VCF/VCAはSEMの回路がベースですがVC EGとしてCEM3310が使われました。Oberheim氏の発注だそうですがOberheimの4/6/8 Voiceの簡易ProgrammerにVC EGが必要だったことが発端のようです。 Oberheimの初program synthはOB1でこのVCEGにはCA3080が使われました。 CESのICは振興analog synthメーカーのOberheimとSCIにとってはきってもきれない間柄になりました。

CEM3310動作原理



SSM2056 ( VC EG )
SSMの SSM2050、2055に続く3番目の voltage controlled EG。KORGではTrident/Poly6/Poly61にその他ヨーロッパのメーカーでの使用が多いです。初期のVCVEGは2050。それから2055、2056と短期間にVCEGが発売されたということでしょうか。内部等価回路等は発表されていないので詳細は不明ですのでData Sheetに沿った使い方でメーカーsynthも使われています。



SSM2024 ( VCA*4)
Quad current Controlled Amplifierという名称の 16pin DIP chipです。 等価回路を見ると、カレントミラー+ 差動 TRによる OTA cellが (sig in/sig out/ cv in)4っ入っています。  最もシンプルな構成のOTA。 SSM2045/2047といったVCFのMIX VCA部分とかがおそらくこのような構造ではないかと予想します。 データーシートには SSM2044と組み合わせた2045タイプの VCF/VCA構成やVCLFOの応用が載っています。VCA MixerやVCFに応用が効きますがVCFとして使う場合はAntilog AMPが別途必要かSOFT制御になります。VCFとして使うにはOB-MXのVCF回路が参考になるかと。


SSM2024のVCA 1個分の等価回路

2024はあまり採用している機種が少なくヨーロッパのsynthの一部とOberheimのOB-MXのSVF VCFに採用されています。OB-MXは1994年発売なのでこの時期にはまだSSM2024は製造されていたと言うことです。あとOctave社のVoyetra8 / Honer PK250にも使われています。自分も1994年ごろ普通の部品としてUKから輸入購入しました。現在では後継機種のSSM2164が現役です。ただし2024はLinearで2164はexpo特性です。



CEM3372 ( VCF+VCA )
CEM3310/3320/3330/3340/3328/3350以降の複合chipの中のひとつ、VCAmixer/VCF/VCAを1chipに内蔵した物で3372は前段にDual VCOがくることを想定したchipです。同typeのCEM3379は前段にDigilat OSC.を想定しておりあまったMIXVCAをOutputPan用に使っています。

CEM3372は 2 Chの Voltage controlled mixer、 4pole VCF, VCAが一つの chipに内蔵された ICで VCO typeの programmble polyphonic synthを想定した 作りになっています。

computer controlledを想定しています。prophet 600 /T8, Chroma polarisなどに使われています。MIDI登場以降のPoly synthにつかわれました。

このCEM3372に内蔵されているVCFは prophet5などに使用されているCEM3320VCFとは設計思想がことなるようで、Mini MOOG VCFの歪み等を研究して作られているそうです。また resonanceを上げていった時のNFBによる通過帯域のgainが下がる現象がCEM3320などと比べて押さえられているそうです。



CEM3379 ( VCF+VCA )
CEM3372と同様 computer controlled programmble polyphonic synth用の chipですが、 3372と異なるのはVCFの audio信号入力が wave table等のDigital Oscillatorを想定しているので VCFの前に MIX VCAはなく VCAのあとに pan用に 2Ch VCAを内蔵しています。根本的には3372と同じです。

prophet VS 、ESQ-1、micro wave等に使われています。 VOCEのSPINにも2個ほど使われています。



CEM3387 ( VCF+VCA )
1987年という analog synth末期に登場した chipで  general purpose VC audio signal processorという名称からもわかるように特に analog synthを対象としていない chip のようです。 Digital OSC.を前提にしているようでDACの後に必要なLPF処理等も行えるようにFcが4系統持っています。

構成は( 1pole LPF+2pole LPF)+(2pole LPF+2poleLPF)の計7pole、 VCA , 2ch panVCAで構成されています。2グループのVCFは別々に cut off freq.を制御できます。 VCFは antilog ampはついていません。 Prophet3000/ Emulator III等で使用。またmicro waveの後期version(IIでない)もこの石を使っているそうです。 使い道がなさそうだったので1個だけMOTMで90年代末期に購入。



SSM2100 ( LOG/ANTILOG )
Dual Tr.+2OP AMP+温度補償用ヒータを内蔵した、 LOG/ANTILOG chipです。単体のLOG/ANTILOGですので synth以外でも使えます。 10ppm/℃ reference Drift 、30ppm /℃ Scale Factor Drift。 これはanalog synth用としてはとてもマイナーなICというかおそらく使用例がないような気がします。有名なuA726よりも使い勝手がよさそうなのですが....。90年代にPAIAで見つけて購入しました。SSM2100のData sheetはpage数が多いです。 antilog/Log AMP出力は電流出力/電圧出力どちらでもOK。 ヒータ内蔵なので 電流食いですがKORG Trident / Poly6や YAMAHAのCS70M的に基本Hz/V TypeのVCO用のMaster Antilogや KORG MS02的な機材を作るにはうってつけですがマイナー機種ゆえ?市場にはおそらくもう存在しないかとも思います。SSM2044/SSM2033などのsynth時代の Chipが消えたPMIのData BookにもまだSSM2100は残っていましたのでSynth業界以外でも使われることはあるのでしょうか。



CEM3394 ( 1chip synth )
SCIの six trakで始めて使用された computer controllを前提とした 1 chip synth IC で、 VCO、VC resonance 4pole VCF、VCAを内蔵しています。 CV in は全部で 8個、DAC+4051等の8Ch  multiplexerとの接続を想定しています。VCOとVCF発振によるFilter LinearFMが可能です。すなわちVCFにLinear CV inが内部であるということ。+電源が+5Vと他のCEM chipに較べて特殊です。そのためもあってか? 各セクションのCVの入力範囲がまちまちで純analog的にVoiceを作る場合ちょっと面倒、CPU制御前提であれば問題ないのでしょうが。DoepferのDark Energyなどはどうやっているのか回路が見てみたいです。

SCIの一連の multi timbre Synth、 AKAI AX60、 SIMMONS SDS800等に使用されています。最近ではDoepferの1Voice ModuleA 116に使われています。



CEM3328 ( VCF)
CEM3320に次ぐ CEMの4pole VCF chipですが、CEM3320より後の CEM VCFはCEM3372等のVCF+VCA複合chipが有名なためこのCEM3328はあまり知られたchipではないようです。  audio信号入力bufferと、resonance用のVCAが差動入力になっているのが特徴で入力信号の増減に応じてresonanceの levelを変化させるということも可能になっています。

おそらくですがCEM3372等の複合chipのVCF部分はこれがベースになっているかと思われます。(未確認) 複合chipとPIN数の制限から3372等は上記の差動入力は外のPINに出ていない仕様ではなかと想像しますがいかに。

Ensoniq Mirage等で使用されています。



CEM3391 ( VCF/VCA/EG/EG VCA)

これも computer controlledを前提とした複合chipです。1 chipに 5VCA+VCF+VCEGが入っています。 内訳は、

  ・4pole VCF
  ・VC resonance VCA
  ・VCA
  ・2 final VCA
  ・VCEG(ADSR)
  ・EG用 VCA

を装備した大掛かりな 24pinのICです。 要はCEM3379にVCEGを加えてEGのVCF用にVCAtt.を付けた形のchipです。発表が早ければ多くのsynthに使われてもおかしくないchipなのですが。CESの analog synth chipとしては最大規模のものでしょう。 これらを controll する CVは9個あり、各CV inputは high impedance buffer内蔵です。

これとCEM3374を組み合わせれば、2chipで 2VCO typeの synthがとりあえずできてしまいます。VCAに対してはGateとEGの選択も可能なアプリケーションがData Sheetにのっています。ですがマイナーなchipでしょうか。メーカーのsynthではHORNER PK250くらいしか使われていないようです。 chipのリリースは1984年、PK250が1985年の発売だそうです。この時代EG/LFOはsoftで発生することが普通になった時代なのでEGが内包されて便利だとは言え主力synthメーカーにとってはcostのかからない方を取ったということか。すなわちCEM3379で充分だったのでしょう。ただDIYer的にはとても便利です。2000年代に350円くらいで国内で買った記憶が。 DIYsynthではDIGISOUND80で使われたというか評価基板のものがありました。それ以外はおそらくない。

PK250は元HillWoodの技術者の方の技術供与で作られたsynthだそうで、AKAIの初期のAX80なども同様でAX80は確か1983年の発売。CEMの chipを使っておりう以後のAKAIのanalog synthもCEM chipで構成されていました。その流れからこのchipができたのでしょうか?。(未確認)

余談:
上記のように2000年代の始めCESのchipが国内の某半導体商社で売っていた時期がありました。CEM3340とかの有名chipはありませんでしたがこのCEM3391/CEM3371/CEM3396などです。余っていたchipが流れ着いたのでしょうか。SSMはありませんでしたが。



CEM3371 ( uP Controlled Waveform Generator )
CPU制御を前提とした CEM3310などよりシンプルな操作で Key / velocity scaling等が可能な EG。 Waveform Generatorとあるように柔軟なEnvelopeを作りだせるEGです。

MOOG sourceの VCEGをワンチップ化して強力にしたような内容のICで2本の制御信号と asymptote, peak, timeの3っのparameterを電圧で指定することによって EG波形を作りだします。  面白いのはこの3parameterだけで通常のADSR等のパラメータやEGの全体の振幅等もコントロール できるので通常の方法のVCEGより パラメータとしてのCVが少なくてすみます。

要はEGの segment監視をCPUで行い目的のsegmentに到達したら目標値と到達時間のCVを与えると いう原理の波形発生器なので EG以外のLFO波形やより複雑なDIGITAL synthのようなEG波形も生成可能です。

soft演算の soft EGを用いることに比べて CEM3371の場合は演算操作なしに必要最小限のsoftの対応で 実現できるという analog - digital hybrid systemなわけで、基本的に capacitorの充放電動作の 制御なので soft EGのような時間軸、振幅軸の解像度、speedが問題になることがありません。  原理的には audio周波数帯域の発振器としても使えるはずですが。

たいへんユニークなEGですがこのころは soft EGが主流になってくる時代だったのでおそらく製品につかわれたことは無いような。DIY界隈でもSoftware込みで無いと動作しないので該当記事は無し(発見できず)。。唯一あるのはCES社が出していた CES Applcaton Note APCEM-001という資料の中にCEM3371を使ったsynth Voiceがあります。



CEM3340 (VCO)

別page参照: CEM3340



SSM2033 (VCO)

持っていたのを忘れていましたがSSM2044/SSM2056といったSSMの第2世代?のChipのひとつ。  SSMの初期のVCO SSM2030(prophet5 Rev1/2で使用)の改良型で内部に恒温槽(ヒーター)が内蔵され antilogのSPAN温度補償を行います。 KORG mono/polyで使用されていました。 Data sheetから1980年発表の chipのようでこのころにはすでにライバルメーカーのCESのCEM3340が出ていた時期ですのでCEM3340の対抗 chip的な位置づけのVCOなのでしょう。 ちょっと意外だったのはKORG mono/poly以外に使われたsynthはないのか?。EMU社で使われた機種があるのか?。 netを見ても情報がみつかりません?。そんなことはないと記憶をさぐるとひとつ見つかりましたがsynthでなく EMUのEva boardでした。あともうひとつ Keyboard Magzineの1983年の大塚氏の自作記事 HAND MADE MANUAL2でした。他に使用synthが無いのか気になります。

SSM5010 Eva Board
 * SSM2033
 * SSM2044
 * SSM2022
 * SSM2056

KeyMaga1983 syhth
 * SSM2033
 * SSM2040
 * SSM2012

KORGのmono/polyは1981年発表で1982年発売。 1982から1983年にかけてロッキンfやKeyboard MagazineでSSMのchipの紹介や製作記事がありました。SSM2033の後にSSM2038 VCO というのが出ていますがSSM2033は恒温槽に45mAの電流が必要だそうでVCOとしては電流くらいでしょう。上記の製作記事では恒温槽専用の電源を別に用意していました。SSM2038には特に恒温槽の電流値が書かれていないのでその部分を改良したのがSSM2038なのでしょうがSSM2038が使われたsynthも知りません。やはりCEM3340に軍配が上がったようです。

恒温槽を使ったVCOは ROLANDのVCOが有名でuA726を使ったantilogやMOOGのMINI MOOG以降のVCOやMINI MOOGの後期versionのuA726 antilog あとはKOBOLの一連のsynthなど。TEISCOのsynthもuA726でした。

ちなみにSSM2033の2030はSPANの補償回路を内蔵していないのでCV入力にtempco抵抗を挿入する必要がありました。そういう意味でもTempco抵抗や恒温槽のいらないライバルのCEM3340は使い勝手がよく多くのsynthでつかわれたのでしょう、



SSM2300 (Octal demultiplexer S&H)
目立たないchipかも知れませんが海外のPolyphonic synthの内部のCV out部分にはよくつかわれていたICです。 すなわちCVの de multiplexer + CV S&H内蔵のICです。国産の analog poly synthは 4051 + OP AMP + capacitorと言う構成が多いです。

Analog DevicesやPMIではSMP18という名称に変更されていますが機能的/PIN配置は全く同じもの。当方もSSM2300は所有していませんがSMP18は持っているので紹介してみました。別pageに書いたESQ-1の修理に使用しましたが問題なく使えています。 機能的に同様なJRCのNJU7304というchipもありますがPIN配置等は違います。CESのCEM5508/PD508も同様の機能のIC。

SMP18


現在ではnetをさがせばCEM/SSMのdata sheetは容易に手に入る時代になっていますが結構簡略版のdata sheetしか出回っていないケースも多いのが残念ですがメーカー向けにより完全なversionがあるのかどうかは知りませんが機種によってはもっと詳しい資料があるのは事実です。CEM/SSMの chipですが数年前までは過去のレトロICで補修部品でしかありませんが昨今の互換chipの登場によってそうではなくなっているのも事実かと思います。

netで入手できる手持ちchipのData sheet page数一覧
 SSM2024 ( VCA*4) 4page
 SSM2033 ( VCO ) 4page
 SSM2040 ( VCF ) 4page
 SSM2044 ( VCF ) 4page
 SSM2056 ( VC EG ) 3page
 SSM2100 ( LOG/ANTILOG ) 7/9page
 SSM2300 (Octal demultiprex S&H) 2/5page
 CEM3310 ( VC EG ) 4Page
 CEM3320 ( VCF ) 5page / 9page(V3320)
 CEM3328 ( VCF) 2page
 CEM3330 ( DualVCA ) 2page
 CEM3340 (VCO)2page / 6page / V3340 5page /AS3340 7page
 CEM3350 ( VCF ) 2page
 CEM3371 ( uP Controlled Waveform Generator ) 2page
 CEM3372 ( VCF+VCA ) 2page
 CEM3374 ( DUAL VCO) 2page
 CEM3379 ( VCF+VCA ) 7page
 CEM3387 ( VCF+VCA ) 10page
 CEM3391 ( VCF/VCA/EG/EG VCA) 2page
 CEM3394 ( 1chip synth ) 7page/8page

2page程度のdata sheetしかない物も多く困ってしまいます。メーカーsynthの回路をまねするしかない?。CEM chipは自由度の高い chipなのでユーザーの工夫次第でバリエーションが得られるとCES社は言っていますが十分な知識や資料が無いと推奨回路を追試するしかありません。もう少し詳しいData sheetが欲しいものです。

CEMの応用回路はCES社が発行していたsynth sourceという冊子(News Letter)に詳しく載っているようですがこれが何回発行されたかはわかりませんしnetで探した限りみつかりません。手持ちで持っているのがNo1とNo2のみ。さらに続きが見たいもだと強く思います。(netでNo1だけはあります)
SYNTH Source
 No1:15page (CEM3350/3360/3340/3330/3310)
 No2:23page (CEM3350/3340/3310/3345/SCI proFX)

CEM3340/3320はCES社のオリジナルDATA sheetよりもALFAのAS3340の方が詳しかったりします。CEM3330は8page版もあります。 CEM3350は21Page版がありいかに自信作かがわかります。CEM3360も11page。SSM2040は6page 。

手持ちのchipは上記にあげた物たちなのですがあと有名なchipとしては
CEM3360(DualVCA)
CEM3396 (waveshaper/MIX/VCF/VCA)
CEM3381 (Dual VCA)
SSM2045 (MIX/VCF/VCA)
SSM2047 (MIX/VCF/VCA)
SSM2164 (Quad VCA)
SSM2120 (Stereo Compressor/Dual VCA)
SSM2030 (VCO)
SSM2020 (DualVCA)
SSM2210 (Dual PNP Tr,)
SSM2200 (Dual NPN Tr.)

くらいでしょうか。SSMのChipはAUDIO用にはさらにいくつもありますが。SSMのData sheetとしては223pageのPMI発行のSSM AUDIO PRODUCTS AUDIO HANDBOOKが一番情報が多いとおもわれます。synth chip以外の機種も載っているので223pageありますが synth chipはそれど多くはありません。ただSSM2044などはよくあるdata sheetより細かい情報が書かれているものもあります。ただしSSMT時代と違ってVCOとEGは掲載されていません。

90年代中ごろから2000年代の始めくらいにはCEM3360/CEM3396あたりのchipは容易に買えたのですが3396はDCO(8253Timer)が前提のChipなので購入せず、3360はVCAなので3330があるからいらないかと思って購入しませんでしたが所有しているsynthでは結構つかわれていたので買っておけばよかったと後悔するchipです。秋月あたりで互換品を取り扱ってくれないかとおもったりします。SSM2045はEMUのE-MAXなどで使われており、SSM2045/47は便利なchipなので欲しかったchipですが機能的にはSSM2044とSSM2024で代用は可能かとは思います。 SSM2030/2020はSSMの初代VCO/VCAでとても古いです。Prophet5 Rev1/2とかに使われているVCO。 SSM2120はPAIAのComp. KITで使われていたので2個実装して持っていました。SSM2064はまだ現行品だし最近ではコンパチが秋月で売っているので入手は楽でしょう。

また過去のchipのテクニカルな部分はパブリックドメインになっており、かつanalog synthブームの復活とあいまって互換chipの製造が可能という条件でこの時代にchipが出現する状況になっています。どの程度まで互換chipの種類が増えるか注目したいところです。

ともあれこういう状況なので近年トラ技にもこれらのchipの紹介記事がここ数年で2回ほど掲載されています。過去にSSM/CEMがトラ技で紹介されたのは1985年に1回あったようですがそれ以来か?。 それと下記のMS1215の紹介記事がありました。

*: 秋月電子で売っているCEM/SSM互換IC

V2064、V2044、AS3340は買ってみました。 特にAS3040、V2044は安くて驚いてしまいます。  まあV2044はSOPなのでちょっと厄介ですが。当方CEM3340は多く持っていますが年代がとても古く1981年なので新しいAS3040を追加しようと思います。実用的なVCOにはtempco抵抗などが必要ですが3340ならそれだけで実用的なVCOが簡単に出来てしまいます。そのcore部分のchipがわずか380円とは長くanalog synthを見てきた身としてはすごいと感動してしまいました。リクエストが多ければ他のALFA chipも置いてくれるのかどうか?と思いますが複合chipは無理な気が....。 CEM chipを一番使って構成しているsynthはsynthメーカー製のsynthではなくDIGISOUNDのDIGISOUND80だったり、SSMのchipを意図版使っているsynthもDIGISOUND 2000だったりします。DIGOSOUND 2000は回路図がnetには今のところ無いですが80の方は完全なものがnetにあります。

CEM/SSM chipも魅力的ですが他のところでもさいさん書いていますが当時出ていたIC評価用のEVA boardの存在も当時から憧れていました。netに情報を上げている海外の方もおられうらやましいです。これらを入手するのは困難かとは思いますがこれだけCEM/SSMの レプリカchipが存在する現在、復活されないものかと思ってしまいます。


SSM / CEM EVa bord



On Chip Systems (旧CES)

MARION MSR2/ProSynthに使われたOn Chip Systems(旧CEM)のsynth IC chip、後にDave Smith氏のDSIでの初期のsynthでも使われました。

PA381(旧CEM3381)
PD508(旧CEM5508)
MS1215(Extin/waveshaper/VCF/VCA/PAN/ 旧CEM3397?)
MS1225(HRO)

MS1215

SAM8905
On Chip Systems社は1989年にSAM8905というDigital音源chipというか、可変アルゴリズム構造の音楽用DSPと呼べるchipを発表。16voice 16chのmultitimbreまで可能だそうで最終的にはこのchipはフランスのDREAM社からDREAM SAM8905として販売されました。

正式名称はMicroProgrammable DIGITAL SOUND GENERATER / PROCESSOR for MUSICAL APPLICATIONS

SAM 8905


*SAM8905
*SAM8905について少し書いています。

CES社とOn Chip Systems社

Doug Curtis氏は1988年にCESの名称を変更しDigital Chip分野に進出したとのこと。 CESは1986年から1987年までいくつかのchipを発表していますが製品で使われたのはCEM3387/CEM3389くらいかと思われます。1985年までだとSCIの末期の製品に使われたchipはいくつかあります。CEM3340 RevGはOn chip SystemsではなくCES名義となっています。実際の製造はOn chip systems扱いのようです。

SCI末期の製品に使われた chip
CEM5530 (30ch mux./ S&H)
CEM3365 (Fast Dual DAC Multiplier)
CEM5510 (8ch mux./ S&H)
SCIのカスタムオーダーのようです(Prophet VS)。

curtiselectromusic.comというサイトが存在して過去のCEM chipのdatasheetが見られます。 Mary Curtis氏のsiteだと思われますが、Customers & InstrumentsというpageにCEM chipを使用していた各社の機種がならんでいますが一覧表はどこからかのsiteから持ってきたもののようで不足している機種と間違ってSSMのchipを使ったsynthが書かれていたりして?なんとアバウトなと思ってしまいました。さらにDatasheet一覧もCEM3310/3320/3330/3340という初期のchip以外は1985年以降に発表されたchipのみです。CEM3310は始めのCEM chipなのにData Sheetが掲載されていません!!。 Doug Curtis氏の自信作といわれるCEM3350もない。なんか残念に思ってしまいました。

data sheetがあったのは以下
CEM3365(1985) Fast Dual DAC Multiplier....for ProphetVS
CEM3381(1987) Dual Low Noise VCA
CEM3385(1987) Dual Low Noise V.C. Filter
CEM3387(1987) VC signal Processor....EMU EIII/The Wave
CEM3389(1986) VC signal Processor
CEM5310(?)* Hex ADSR & VCA
CEM5315(?)* Quant ADSR & Octal divider
CEM5508(1986) Octav S&H
CEM5510(1986) Octav S&H
CEM5512(1987) Octal double bufferd S&H
CEM5530(1985) 30Ch S&H.....for prophetVS
CEM5570(1987) Bus Controlled Signal Processor

*はdatasheet無し、CEM3328/3310/3350/3371/3372/3374/3394/3396などのchip情報は無し。CEMchip情報としては本家よりBarry Klein氏のELECTRONIC MUSIC ICDATABOOKの方がくわしいです。

CEM3340 RevGをめぐっては色々な事情がありそうですというか2017年にあったようです。 ちなみにCEM3340等の過去のchipはパブリックドメインになっておりそれゆえ互換chipがここ数年続々と登場しているしだいのようです。



番外編
KORG

NJM2069

SSM/CEMではないですが国内synthメーカーのanalog synth Chipとしては大規模なのでここで取り上げておきます。 国内の analog synth chipはYAMAHA / ROLANDにも存在しますがこの規模のものはないかと思います。

このchipはKORGがSSM2044を使っていた後に登場しました。SSM2044を始めに使ったのがTridentで1980年です。 NJM2069はPOLY800(1983)からの搭載です。 

・MIX VCA *2
・VCF用 * 4
・Resonance *1
・VCA *1

計8個のVCAが内蔵されています。規模的にはCEM3372クラスですが2pole OUTとVCFとVCAが切り離せるのがより使いやすい構造になっています。さらにはVCAはLin/Exp切り替えが可能でVCFもLin/EXp入力が独立しています。VCAのOTAはどのような構造になっているのか興味深いですが基本外販chipではないのでDataSheetが存在しませんので詳細は不明。netで見られるNJM2069使用のVCFもKORGのsynthの回路をなぞっている形でので該当機種を参考にするしかありません。NET時代になっても謎のChipということです。 +/-5Vで動作するようです。NJMということでIC生産はOTAではおなじみのロームです。ロームはROLANDのBA662とかCASIOのNJM2090も製造していました。


* NJM2069

* 搭載機種
POLY800/II
DW6000/8000
DSS1/DSM1
SG1/SG1D
DDD1 sampling Board

KORGVCFの流れ
1:2pole S&K Diode Ring ...700(S)/800dV/770/MS50 etc
2:2Pole S&K Photocoupler ...PE1000
3:2pole S&K KORG35 .....MS10/20/sigma/X911/M500(SP)/PS3XXX etc
4:2pole S&K LM13600 ....MS20/POLY61
5:4Pole 負帰還 SSM2044....Trident(II)/Poly6/MonoPoly
6:4Pole 多重正帰還 LM13600*2....Delta
7:4Pole(負帰還?) NJM2069... 上記


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