ドンガン語とかジュンガン語などと呼ばれていますが、この言葉に出会ったのは知り合いの一人がこの言葉で書かれた新聞を購読し始めたためでした。それまでは名前と大雑把な知識でしかなかったものが実際に印刷された出版物を目の前にすると感激もひとしおです。
それはいったいどんな言葉でしょうか。中央アジアという場所と考えると興味深いものがあります。
東干語は中国語をキリル文字で表記する言語と思えば間違いないと思います。そんなことがあるのかという方もいらっしゃるでしょう。この言語を話す東干人?はお祭りになると女性たちはチャイナドレスで着飾るのです。そして漢字でこそ書かないもののその言葉は中国語そのものといえるのです。とはいっても中国語の方言のような感じでとても奇妙な感じを受けます。 まさに言葉好きには興味の尽きない言葉といえます。
一部の文字はロシア語にはないものでeの逆さ、Уの上にЙの上の部分がついたような文字が追加されています。ロシア語で転写する時のように、Bは「ワ行」音を表現します。これらを表記できないので、eの逆さはEで、Уの上にЙの上の部分がついたような文字はUで表記することにします。
人称代名詞を見てみましょう。
第一人称単数 вE 複数 вEмU
第二人称単数 ни 複数 нимU
第三人称単数 та 複数 тамU中国語をご存知であれば、なんとなくわかる感じがしませんか。мUは複数の指標ですね。最後の子音が落ちているのが興味深いところです。
「私の」という場合にはвEдиと「的」にあたる「ди」がつきます。「誰」は「сый」となります。