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058 急な雨

 なんてことでしょう。会社を出るときにふと空を見上げると、雲の様子がおかしい。雪を降らせたり雨を降らせるときに似た、もやもやとした模様が見えるのです。残念ながらきょうは天気予報をきちんと見ていませんでした。オマケに天気図さえも見ていませんでした。

 西の空を見ると雲の下から太陽が顔をのぞかせています。西の方角には雲はないようです。とするとこの雲は一体何なのだろうと思い、家に着くまでは雨が降らないで欲しいと思いながら地下鉄に乗ったのでした。

 でもそれははかなくも崩れ去ったのです。地下鉄が地上に出る駅に着くと外は凄い雨粒が…。風もあってホームの半分は雨が吹き込んで、電車から降りるときにも雨に当たらざるを得ない程でした。電車の中の人は一様に「天気予報じゃあこんな雨が降るなんて言ってなかったよ」とぼやいているのでした。

 ホームから空を見上げると、さっきやってきた方角の空はまだ雨を降らせるぞという意気込み一杯ですが、西の空はもうおしまいといった風で雲も薄くなっているのでした。

 後で聞いた天気予報によれば寒冷前線が通過したとか。道理で強い雨が短時間に降ってすぐに止んだわけです。寒冷前線の特徴ですね。気温も少し下がったのは寒気のせいでしょう。

 小降りに成った雨の中を帰りながら、雲を見たときに傘を取りに会社に戻ればよかったなと一寸思いました。

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