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051 ロマ・カジ

 去年の終わり辺りから気になっていた女性のファッションがあります。スカートとパンツを重ねてあわせるというものです。最初は東京の渋谷や三軒茶屋などの辺りで時々見かけていたぐらいでしたが今では街のいたるところで見かけるようになりました。

 以前、寒い地域などで女子高生や女子中学生が制服のスカートの下にジャージをはいているという姿を見かけることがありましたが、今ではそれがメジャーになったという感じです。確かに以前もこのようなファッションを見かけることはありましたが、これだけメジャーになったのは興味をそそるものがあります。

 これらには複数のバリエーションがあります。一つはデニムのスカート(いわゆるデニスカ、その殆どはタイト)などの下にやはり黒などのデニムのパンツというスタイル。そしてもう一つの大きな種類がロマ・カジといわれるジーンズなどのパンツの上に少し派手で薄めの白い色の生地で作ったスカートを合わせるというもの。まさにロマ(いわゆるジプシー)を髣髴とさせるものです。レイヤードとまとめてしまう言い方もあるようです。春頃からは女性ファッション雑誌にも特集記事が載るようになりました。

 それにしても不思議なファッションですが、これがさらに進化して、重ねるスカートがさらに薄く、あるいはレースや目の粗い網のような生地を使うことで、変化やバリエーションをもたせる着こなしを生み出しているようです。組み合わせの妙といえるのでしょうか。この方法を単純な重ね着ではなく一つのファッションに育ちつつあるのは興味深いことです。今では単純に若者のファッションというだけでなく、大人にも応用できるファッションになりつつあるということです。

 ファッションと流行というものは日本では意図的に作られていくものが多いようです。このロマ・カジはそしてレイヤードはいったいどこが最初の発信地なのでしょうか。大変興味があるところです。

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