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049 私好みのデザイン

 日比谷の駅乗り換え通路を歩いていると壁や床に妙な模様があるのに気づきました。水の分子の模型です。酸素の横に水素が120度の角度で張り付いてる、教科書などに出てくるかわいい絵です。実は個人的にはこの手の分子模型がとても好きなので一目で気に入ってしまいました。学生時代によく書いたものです。

 駅の通路というとなんとなくわかったようなわからないような絵や、模様がかかれていることが多いですが、確かにそうした絵もあるものの所々にあるこの水分子の絵、そして柱などには少し盛り上がった立体的なものもあるのです。

 人々が日々歩く空間に、しかもその人たちの感覚はそれぞれ違う中でいかに反感をもたれない装飾をするのか、まさに難しいところですが、そのためか抽象的な絵や、前衛的な絵を選ぶこともあるのかもしれません。

 科学の世界を見ると実は目に見えないような小さなもののにも秩序の美しさがあり、形の美しさや、神秘的な感覚さえ抱くようなものが多くあるのに気づきます。そんな中で水の分子の模型を選んだ感覚はとても興味があり、いったいどんな理由からこの模様を選んだのかと考えてしまいます。水の分子模型を美しいと感じることができる人がいるということはとてもうれしいことです。

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