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008 ソウルの地下鉄

 ソウルの変貌振りには目を見張るものがあります。ソウルを訪れるたびにその姿を変えているのです。そんな中でもソウルの地下鉄は私が初めてソウルを訪れたときに比べると隔世の感があります。

 ソウルの地下鉄網の地図を見るとすでに大阪レベルに達しており、その数は8号線まであります。81年にはじめて訪れたときにはその数は1本だけで、いわゆる1号線しかありませんでした。清涼里から水原もしくは仁川までだけがあったのです。

 まもなく2号線の工事が始まりました。2号線もかなり浅い部分を走っていて、その工事は地下で横穴を掘るといった日本の最近の掘削方法とは異なり、地上から深い「溝」を掘って上に「ふた」をしていくと言う方法です。日本でも以前は行われていた方法です。ただでさえ混雑している道路の半分が工事のためにふさがれ、朝夕は市内バスは大混雑でした。

 2号線は環状線。大きな輪を作っています。おまけに東京の丸の内線の後楽園付近や都営三田線の西高島平付近のように高架になった部分もあります。

 その後は次々とできあがっていきました。1号線から4号線はソウル地下鉄公社、5号線から8号線は都市鉄道公社が運営しています。ちなみに地下ソウル駅から水原、仁川は厳密には地下鉄ではありませんが、慣例上地下鉄1号線の一部となっています。

 5号線は金浦空港まで伸びました。しかしこの空港は国際空港としての役割を終えてしまったので、残念です。漢江も渡ります。1号線などは橋を使って越えますが、5号線は川の地下を通ります。

 駅名は漢字で書けるもの書けないものさまざまです。固有の言葉でつけられていると、味わいはあるのですが、ちょっと困ってしまいます。駅には番号がつけられ、駅の地上の標識にもこの番号がつけられています。バスに比べると格段に使いやすくなった地下鉄というわけで、ソウル旅行の際には賢く利用してはいかがですか。

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