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006 蚕のさなぎ

 蚕のさなぎは絹糸生産の余り物ですが、韓国ではこの蚕のさなぎを貴重な蛋白源?として食用にされています。ソウルの町を歩いていると時折大きな釜にいっぱいこの蚕のさなぎを茹でて打っているおばちゃんの姿を良く見かけます。

 蚕のさなぎを普通「ポンデギ」と呼びます。「さなぎ」という意味の言葉がそのままこの蚕のさなぎを指す言葉になりました。

 形を良く見るといかにも昆虫という感じで、羽になる形の部分やひだのようなものがある腹の部分も想像力を掻き立てます。この形を余り観察してしまうとせっかく食べる気になった人も若干ためらうかもしれません。しかし一度食べてしまうとビールに良くあうその味は子供のおやつにしておくにはもったいないという感じがするようになります。

 昆虫食というのは日本でもあります。イナゴや蜂の子は一般的であって、そのほかにも長野県ではトビゲラの幼虫であるザザムシをたべ、またある地方ではカミキリムシの幼虫マゴタロウムシを食べる地域があるようです。東南アジアではもっといろいろなものを食べます。

 もっとおいしいものがあるのになぜポンデギを食べるのか。韓国の味をいろいろと試したりするには韓国を知る上でも重要だと思っています。そのためにも試してみることをお勧めします。

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