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003 JSA

 去年日本でも話題になった「シュリ」に続けと韓国映画が次々と日本で公開になっていますが、JSAが公開になって、果たして日本ではこの映画が人気が出るのかが気になるところです。

 公開初日に映画館を訪れましたが、映画館のお客の入りは別に多くもなく、ゆったりと座って映画を楽しむことができました。「シュリ」がどちらかと言うとアクションを中心に恋愛をからめて、どちらかと言うとハリウッド受けするような映画に仕上がっていると思います。更に韓国映画としては珍しい大掛かりなアクションが注目されたこともあるでしょうか。

 それに対してJSAは恋愛ありません。南北という微妙な内容を扱って、実際はそんなことはないと思うけれど、南北兵士の友情と言う点は意外な感じでした。

 原作はDMZ、非武装地帯という意味の題がついています。原作ではスイス兵は男性で、この男性も話の流れの中で大きな役割を果たしています。どちらかと言うとこの男性の視点でずっと話が進み、彼が取調べを行っていく過程を描いているのです。原作は少し最初の部分が長い感じがして、いったい本題にはいつ行くのかと言う感じがしましたが、映画はその点はうまくすっきりとしていました。映画化するにはそうするしかないのかなとも思いました。

 原作では最後のほうで、その状況をついに口にするシーンはつい引き込まれていく感じでした。映画はまた新しい結末を作りました。衝撃的で、印象的でした。「シュリ」に比べるとよくできた映画だと思います。せりふも面白いのですが、その部分は翻訳の字幕では出せないのが残念です。

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