三寒四温。雑木林の雪はなかなか融けずに残っているが、少しずつ春の気配が感じられるようになった。早咲きのマンサクをはじめ、アカヤシオやレンギョウ、ユキヤナギも、その細い枝に花芽をぎっしりとつけて、春の訪れを待ちわびている。
春になれば花が咲く。スギのツボミも花開く。暖冬傾向も手伝って、観測史上最高レベルのスギ花粉が飛び散っているらしい。毎日のようにテレビや新聞で報道されているが、たしかに近くの里山や防風林のスギは、異常なぐらい茶褐色に変色している。
地元の人が花粉症で悩んでいる話はあまり聞かないが、勤め先の東京では、三月に入ると急にマスクをつける人が増えた。花粉アレルギーは都内の方が多いのだろうかと疑問に思い少し調べてみた。
花粉症の患者数は、10人に1人、全国で2000万人近いと推定されている。東京都が過去に行った調査では、都民のおおよそ5人に1人にあたる19.4%が花粉症の患者で、なんと全国平均の2倍!
ディーゼル車などの排ガスに含まれる大気汚染物質が多いことや、道路が鋪装で被われているため花粉が吸収されずに再飛散するなど、都会特有の環境が、地方に比べて増加している原因らしい。
花粉アレルギーを引き起こす植物として確認されているのは60種類ほど。花粉症といえばスギ花粉症がその代名詞のようになっているが、これは日本特有のもの。
スギ花粉が原因の花粉症が最初に発見されたのは、スギ並木で名高い日光。東京医科歯科大学の先生が、スギの開花期に眼や鼻の症状を訴える患者が多いことに気づき、アレルギー検査をしたところ、結果
は陽性。こうして1964年に日本で初めて報告されて以来、患者の数は増加の一途をたどっている。それにしても我が栃木県がスギ花粉症発祥の地?とは驚いた。
今までは縁がなかった花粉症だが、最近東京に出ると、なんとなく目がかゆくなる。ついに花粉症デビューかと、少々心配な春の訪れである。
(05.3.13掲載)

