東京の友人に誘われてキャンプへいった。場所は車で30〜40分ほどの町営キャンプ場。とはいえ二年ぶりだからちょっとワクワク気分だ。
 キャンプ好きが高じて田舎に移住したといっても過言ではないのだが、暮らしてみれば毎週末がキャンプのようなもの。すっかりモチベーションが下がってしまい、ここに移ってからは数えるほどしか出かけてない。
 でも、やっぱりキャンプはいい。特に秋は最高のシーズンだ。ひんやり澄んだ空気を吸いながら、爽やかな自然を満喫できるのは何ものにも替えがたい。
 テントを張って荷物を降ろす。セッティングが終わったらまずはビールで乾杯!何をするわけでもない。ゆっくりと流れる時間と戯れるだけだ。夕食時になればそれぞれが自慢の料理を披露する。夜のとばりが降りたら、焚き火は欠かせない。あかい炎に照らされた笑顔がゆれる。会話が弾む。立ちのぼる煙の匂いがなんとも心地よい。
 初めてのオートキャンプは1985年の夏。埼玉県名栗渓谷にあるキャンプ場での一泊二日が始まりだった。僕が34才、妻が33才、長男が小学二年生7才、長女は幼稚園年長組5才、次女はまだ3才と5カ月だった。
 浦和(現さいたま市)に住んでいた頃は、季節を問わず、ストレス解消と子育てを兼ねて、家族五人であちこちのキャンプ場にいったものだ。隣県の手軽さもあって、栃木県がいちばん多く、その中でも、秋になると必ずといっていいほど訪れたのが奥塩原オートキャンプ場だ。
 「真っ赤だな、真っ赤だな、つたの葉っぱが真っ赤だな〜」と、子供たちが合唱する。落ち葉を集めて焚き火をして、釣り堀で釣り上げたニジマスを焼き、ひなびた小さな温泉に浸かり、星を眺めて眠る。なんと贅沢な時を過ごしてきたことか。
 あれからもう20年近い歳月が流れた。子供たちはすでに独立。妻とふたり、いまその塩原町に住んでいる。
 街道沿いの木々が、わずかに色づき始めた。

(04.10.03掲載)

二年ぶりのキャンプ
NO24