梅雨の中休み。鮮やかなコバルトブルーの空が広がる。植えつけの終わったキュウリやナスも日照不足の去年とは違いすくすくと育っている。
ここ最近、精を出しているのが薪作り。こんな時期に薪作りと訝しく思われるかも知れないが、ストーブの薪は最低でも一年、理想的には二年ほど乾燥させなければいけない。今割っている薪は来年の冬に使う。
長さ六尺ほどに伐られた丸太が毎年一〜二月に届く。木が水を吸い上げなくなる冬場に伐採が行われるためだ。
樹種はコナラとヤマザクラが少々。直径40センチ超の大物も混じる。量は二十石、重さにして五〜六トン。
地方によって独特の呼び方がある薪や材木の単位だが、このあたりでは尺貫法の石(こく)が単位
になっている。 一石は十斗、十立方尺、わかりやすくいえば180リットル。二十石なら灯油の一斗缶
200個分だ。文字どおり山のような丸太が庭先に積まれている。
休みの日には妻と二人で、コツコツと薪作りに励むが、田舎暮しは想像以上に忙しく思うようにはかどらない。少しでも片付くようにと、訪れる友人に薪割りを義務付けてが、ほとんど役に立たない。体験することが少ないので、みんな嬉々として始めるが、前夜の飲み過ぎがたたって早々にギブアップをしてしまうのだ。
チェンソーで40センチほどの長さに玉切りにした丸太は、斧(おの)で四つから六つに割り、一辺15センチ程度の太さに揃える。
汗とオガ屑にまみれながらの単純作業でつまらないように思えるが、この薪割り、ストレス解消にぴったりなのだ。斧(おの)の一撃で太い丸太がまっ二つに割れる快感は、体験した者でなければわからない。火持ちを良くするためには、出来るだけ太い方が良いのだが、調子に乗って細かく割り過ぎてしまう。
ひと息ついて薪小屋にきれいに積まれた薪を見ると、つい笑みがこぼれる。この達成感がなにものにも変え難い。さて、冷えたビールでもやりますか!
(04.06.20掲載)

