去年のクリスマスの頃には幻想的な雪景色だった雑木林の木立が、今は無彩
色の空をバックにシュールな陰影をつくり出している。
冬になると欠かせないのが薪ストーヴ。赤いホーロー仕上げ。唯一の暖房機具でもあり我が家のシンボリックなオブジェにもなってる。
10月末から4月の終わり頃までほとんど毎日のように焚き続けるが、師走ともなると、休み無しの24時間連続運転。外泊などで特別
に家を空けないかぎり、ストーヴの火が消えることはない。
就寝前に太い薪を2〜3本入れてエアをしぼる。翌朝になってもまだ熾き火(おきび)が残っているので、細めの薪を放り込むだけですぐに燃え上がる。シーズンはじめのように、焚き木を使って毎日火をおこす面
倒がないから、実に手軽なものである。
例年なら1シーズンで5トンほどの薪を消費するが、今年はやはり暖冬なのだろう、
この時期にしてはかなり使用量が少ない。
家の周りには約10トン、2年分の薪が積まれている。 日照条件にもよるが、伐採後、少なくても1年、理想的には2年乾燥させるのが望ましいとされる。
乾燥不足だと、燃えにくいうえ、大量に煤が発生するから、煙突掃除などメンテナンスにも余分な手間がかかる。乾燥し過ぎてもあっけなく燃えてしまい、薪としては役に立たない。
木の種類は主にコナラやミズナラ、ヤマザクラなどの広葉樹。乾燥さえしっかりすれば、なんでも薪になるが、針葉樹は火持ちが悪いのであまりむかない。特にマツは陶芸に使われるほど高温になるのでストーヴを傷める可能性もあるから要注意!
室温25℃。オレンジ色の炎がゆれて、静かな時間が流れる。満ち足りたひと時。薪ストーヴの火が、身体だけではなく心の奥までも暖めてくれる気がする。
栃木に移り住み、妻と二人だけの生活を始めて五度目の正月を迎える。来年も良い年でありますように…
(03.12.213掲載)

