音源の増設

 

何故音源の増設が必要か?

 PC-9821Xt/C10Wは、当初からマルチメディアパソコンとしてPCM音源が備えられていました。
 しかし、この音源は旧来のPC-98用ゲームが使用するFM音源と互換性が全くありませんでした。
 つまり、PC-98でありながらPC-98用のゲームができないのでした。
 私が使う最初で最後のPC-98としては、PC-98用のゲームも使用できるようにしておく必要があったのでした。

音源ボードはどれにするか

 PC-98用の音源ボードはいくつかありますが、標準とされるのは26音源及び86音源と呼ばれるものです。
 26音源はPCMが鳴らせない、音が悪いという特徴の代わりに、PC-9821Xt/C10Wの音源とPCの資源についてぶつかる事はないのですが、86音源はぶつかってしまうのです。
 しかし、86音源はWINDOWS用ゲームにおいて音飛びがすると言われており、これでは完全に入換えてしまうこともできません。

Q-VISIONのWave Star

 このような問題に対処するために発売されたのがQ-VISIONのWave Starです。
 このボードならPC‐98用もWINDOWS用も両方のゲームが使用できます。
 これなら、PC-9821Xt/C10Wに標準装備しているPCM音源を止めても十分代替できます。
 更にこのWave Starは、既存の音源と併用し二重音源化もできるのです(古いロットのものはROMを交換する必要があります。私はQ-VISIONにROMを発注して、自分で交換しました)。

二重音源は便利

 二重音源にしてもインターネット電話ぐらいにしか使い道がないと思う方もいるでしょうが、実は結構便利な使い方があるのです。
 ソフトMIDIとWAVEの併用ができるのです。
 WINDOWS用のゲームには結構MIDIでBGN、台詞はWAVEで同時に流すというソフトが多いものです。
 しかし、ソフトMIDIを使っていると音源が一つしかない場合、先にソフトMIDIに音源を取られて、台詞が出ないということになります。
 しかし、二重音源化してあれば、BGMも台詞も同時に両方聞くことができます。
 Wave StarにはMIDI音源の取付けが可能なのですが、ソフトMIDIを使った方が安上がりだし、DirectX6.1にはVSC-88相当のソフトMIDIが付くそうなので、なお便利でしょう。