社会保障制度と身体障害者手帳


●社会保障制度の歴史的背景

 病気で働けなくなり,貧困状態に陥った人々に生活費を支給する制度が,いわゆる「公的扶助」である.19世紀以前は,失業,疾病,貧困などの生活不安の責任は個人の責任という考えであった.その後,労働問題などの発生があり,主な原因は個人にあるよりもむしろ社会にあることが多いということが,過去の歴史的な認識である.また,生活に困ったときに最低限度の生活を保障されることも,全ての市民の権利である.
 安定した生活を獲得するための予防機能的な政策もとられた.
 最近は高齢化問題が深刻化することから,介護保険が導入された.


 わが国では

などが整えられた.


●身体障害者福祉法

  1. 目的
    身体障害者福祉法が障害者福祉の実施のうえで中心となっている.身体障害者の更生を援助し,その更生に必要な保護を行い,生活の安定に寄与し,福祉の増進を図ることを目的としている.
  2. 身体障害者手帳
     各種の福祉処置が受けや水ように手帳が交付される.この手帳の交付を受けていることが,その対象要件となっていることがほとんどである.
     障害の範囲は,視覚障害,聴覚・言語障害,肢体不自由,内部障害に分類される.障害等級は,1〜6級に分類される.透析患者など,内部障害については等級は1,3,4級のみとなっている.

(これらのサービスは地域により異なる)


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