“ホリデイ” ★★
The Holiday
(2006年アメリカ映画)

監督:ナンシー・メイヤーズ
脚本:ナンシー・メイヤーズ
出演:キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラック、イーライ・ウォラック、ルーファス・シーウェル

 

恋愛がうまく行かず傷心を抱えた2人の女性が、ネットで知った“ホーム・エクスチェンジ”(家・家具等をまるごと貸し合うという仕組み)により、クリスマス休暇の2週間を異なった土地・家で過ごす。そしてそこから新しい恋が生まれると言う、心温まるラブ・ストーリィ。

ハリウッドで映画予告の制作会社を経営しているアマンダは、同棲中の恋人に浮気され叩き出すが、彼から突きつけられた一言に密かに傷つく。
一方のアイリスはロンドンの新聞社に勤めているが、未だに忘れられないでいる元恋人に目の前で女性社員との婚約発表を見せ付けられ、絶望のどん底。
その2人が家を交換し、アマンダはロンドン郊外の可愛らしい家へ(現実はそうでないことはすぐ判りますが)。一方のアイリスは陽光溢れる米国西海岸のビバリーヒルズにあるアマンダの豪邸へ。
そこでアマンダはアイリスの兄グラハムと出会い、一方のアイリスはアマンダがたたき出した元恋人の友人マイルズと出会い・・・・。

大きな失敗をして身の置き所がなくなったとき、いっそ全く別の人間に生まれ変わりたいと思ったことは、誰でも一度や二度あるでしょう。でもそんなこと、実際に叶う筈はない。
・・・でも、家を交換して周囲の環境を変えてみることぐらいなら、できるかもしれない。
アマンダもアイリスも、一方の家に実を置くことにより、状況も周囲の人たちも置き換えることができたのです。リセットした気分、どうせ一時のことだからと思い切った行動がとれる。
その結果、ドラマティックは展開が生じるのは、そこはやはり映画だから、という他ありませんけれど、気持ちよく楽しめる作品でしたから、それはそれで良しということ。

ジュード・ロウ、魅力あるよなあ。ジャック・ブラック、やはり曲者ですね、この人。
アイリスは何故ここまで落ち込むのかと思う位なのですが、その元恋人の2つのルール違反は呆れる程。折角エクスチェンジしたというのにその先まで追いかけてくることも、ルール違反でしょう。
途中からジュード・ロウが女々しくなり、なんじゃこれは、と思ったのですが、それに代わって楽しくなったのがキャメロン・ディアス。彼女、初めて大人の演技を見せたのではあるまいか。
彼女たちと彼ら、4人が失意の状況から転じて幸せをつかんだのも喜ぶべきことですが、それ以上に嬉しかったのは、彼らの行動によって2人の小さな女の子、映画界の功労者であったものの今は引きこもった暮らしをしている老人のアーサーにも幸せがもたらされたこと。

※なお、アマンダが予告制作中の映画に出演しているのがリンジー・ローハン、それとふとした場面にダスティン・ホフマンが特別出演しているところが、2人のファンとしては嬉しいところ。

2007.04.22

 


  

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