“ウォルター少年と、夏の休日” ★★★
SECONDHAND LIONS
2003年アメリカ映画)

監督・脚本:ティム・マッキャンリーズ
出演:マイケル・ケイン、ロバート・デュヴァル、ハーレイ・ジョエル・オスメント

 

母親に連れられてウォルター少年は、それまで知ることのなかったテキサスの田舎に住む大伯父、ハブとガースのマッキャン兄弟の元に連れられてきます。
母親が速記学校に通う間預かってもらうというのが表向きの理由でしたが、ウォルターを放っぽり出すように置いていった母親メイの狙いは、別のところにあるらしい。それは、大金を隠しているという噂の2人の金の隠し場所を、ウォルターに探らせようというもの。
無愛想で不器用、いかにも頑固ものの老人といった2人ですが、やがてウォルターは彼ら2人の信じ難いような思い出話を聞くことになります。
ヨーロッパへ初めて旅した2人は、拉致されるようにフランスの外人部隊に加えられて、アフリカ行き。そこで、ダルタニャンばりの活躍をみせたハブ伯父は、現地部族のお姫様と恋に落ち、恋敵となった部族長との間で丁々発止、等々。

とにかく、マイケル・ケイン、ロバート・デュヴァル、そしてハーレイ・ジョエル・オスメントという主役3人の演技が素晴らしい。
とくにオスメント、2人のベテラン俳優を向こうに回して、遜色のない堂々たる演技ぶりです、お見事!
最初母親に連れてこられた時のウォルターは、弱々しく、ぱっとしない少年。
それが2人の老人と過した夏の後では、母親を諭し、自分で自分の道を選択する凛々しい青年ウォルターという印象を与えるのですから、このオスメント、天才的なうまさをもった俳優という他ありません。

あまり期待せずに観た映画ですが、主役3人の見事な演技に加え、老牝ライオンのジャスミンの登場等、見応えたっぷり。お薦めです。

2005.02.19

      


  

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