“アイアンマン” ★★
Iron Man
(2008年アメリカ映画)

監督:ジョン・ファヴロー
脚本:マット・ハロウェイ、アーサー・マーカム

出演:ロバート・ダウニー・Jr、ジェフ・ブリッジス、グウィネス・パルトロー

 

これもまた、人気コミックを元にしたSFアクション。

主人公は天才発明家にして軍事産業会社の2代目社長という、億万長者のトニー・スターク。強力な兵器を発明・供給することこそ自分の使命と信じて疑いませんでしたが、アフガニスタンへ赴いた際にテロリストグループの捉われとなり、罪もない住民が自分の会社が作った武器によって殺戮される現場を見て考え方を改めることになります。
テロリストグループから強力なロケット弾を製造するよう強制されたトニーは、隙を見てロボットスーツを作り、それを身にまとって危機一髪脱出します。
米国に戻ったトニーは、戦闘用ロボットスーツの完成品を密かに製作し、自らまとってテロリストと闘おうとする、というストーリィ。

とにかくそのロボットスーツが凄い。まるで強力なロボットというに相応しく、弾丸を跳ね返し、敵を吹き飛ばし、さらにジェット戦闘機並みに空も飛ぶ、という代物。SFアクションとしては究極のスーパーヒーローかもしれません。そのスーパーぶり、見応えがあります。
ストーリィはトニー・スタークの自儘ぶり、テロリストによる誘拐、脱出、スーパーヒーローへの転身、裏切り者との最終対決は月並みですが、ストーリィ展開のテンポが良く、真に厭きさえません。
ただそれだけなら単なるアクション・ヒーローもの。
どんなに強大な兵器を作ろうと、戦闘を止めさせることはできない、むしろさらに残虐な結果を生むばかりという軍事産業批判を本ストーリィから汲み取るべきなのでしょうか。

それより私がスーパーヒーローぶりとは別に本作品の魅力のひとつと感じたのは、トニー・スタークの忠実な秘書ペッパー・ポッツ役のグウィネス・パルトローの存在。
グウィネス・パルトローの登場場面、彼女が脇役の秘書役なんて何と贅沢な、と思ったのですが、その安易に恋人関係にならず、まず主人とその忠実な秘書という信頼関係が何とも快い。もちろんグウィネス・パルトローの魅力あってのことですが。

SFスーパー・ヒーローアクション、ストーリィ展開の豊かさとテンポの良さ、グウィネス・パルトローの出演もあって、後腐れなく楽しめるだけ楽しんだ、という娯楽作品です。

2008.09.29

       


  

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