“フォー・ウェディング” ★★
Four Weddings and a Funeral
(1994年イギリス映画)

監督:マイク・ニューウェル
脚本:リチャード・カーティス
出演:ヒュー・グラント、アンディ・マクドウェル

 

4つの結婚式と、1つの葬式を連ねるラブ・ストーリィ。

主人公のチャールズは独身のプレイボーイ。友人の結婚式でアメリカ美人ウィリーに出会い、その夜を共にしますが、翌朝ウィリーが2人の婚約を口にしたことからそのまま2人は別れる結果となります。そして、その次にまた友人の結婚式で再会したとき、ウィリーは既に婚約者のある身。
そんな2人のラブ・ストーリィであり、どのように2人は最後に結ばれるのか、ということなのですが、正直言ってこの2人の恋愛関係は得心できないところが多分にあります。

しかし、物語の主題は、2人の関係の展開より、結婚式の是非、結婚の誓いの意味とは、ということにあるようです。
その意味で、この映画の本筋は最後のチャールズ自身の結婚式、その後のウィリーとの場面にあり、それまでのストーリィはその場面をこしらえるための下準備に過ぎないと言えそうです。

友人の結婚式に出席しても、それは単なるセレモニーにしか過ぎません。しかし、いざチャールズ自身の結婚式に至ると、神父の導く結婚の誓いの重みを初めてチャールズは感じます。
2人の誓いが大切なのであって、結婚という形式は重要ではない、それがこの映画の言いたいことでしょう。

それにしても、結婚式で誓いの言葉を口にする前のチャールズの逡巡は、なんと皮肉・諧謔に富んでいることでしょう。
イギリスという舞台、チャールズという名前を思えば、それは一目瞭然です。(よく許されたものだとも思いますが。
^^;

本作品は、1995年ゴールデン・グローブ賞主演男優賞を受賞。

2002.01.03

 


  

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