“大統領に気をつけろ!” 
DICK
(1999年アメリカ映画)

監督・脚本:アンドリュー・フレミング
出演:
キルスティン・ダンスト、ミシェル・ウィリアムズ、ダン・ヘダヤ

 

米国のニクソン大統領が失脚することになったウォーターゲート事件は、ショッキングな事件でした。その事件を追求したワシントン・ポストの記者2人を描いた作品が“大統領の陰謀”。ロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンが主演で、シリアスな映画だった。
その同じウォーターゲード事件を下地にして、コメディに仕立て上げたのが本作品。あの事件をこんな風にパロディ化してしまうのですから、アメリカ映画の逞しさを感じずにいられません。

主人公は、仲のよい15歳の女子学生2人。学校でホワイトハウス見学に行った折、犬を可愛がったのが切っ掛けで大統領に会ってしまう。その時マズイものを目撃してしまうのですが、それを気付かない2人を懐柔しようと、大統領は2人を犬の散歩係に任命します。
ホワイトハウスを自由自在に動き回る2人は、次々とマズイものを目撃してしまい、いつの間にかウォーターゲート事件の重要な証人になってしまうというストーリィ。

ストーリィより、ちょっとオツムが弱いけれど仲の好い2人を演じるキルスティン・ダンスト(ベッツィー)とミシェル・ウィリアムズ(アーリーン)、癖のある大統領を味わい深く演じているダン・ヘダヤ(大統領ディック)の演技が、この映画の楽しいところ。
また、キルスティン、ミシェルのいろいろな女子学生ファッションも、十分楽しめます。

なお、邦題は“キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!”となっていますが、これは誤り。“スパイダーマン”共演のキルスティンを題名に出すことで観客を釣ろうということでしょうが、私にはむしろミシェル・ウィリアムズの方が魅力的でした。
軽くてノリの好い女子学生コメディ。

2004.08.30

 


  

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