“ブゴニア” ★★★
Bugonia
(2025年アメリカ映画)

監督:ヨルダス・ランティモス
脚本:
ウィル・トレイシー
オリジナル脚本:チャン・ジュヌァン
出演:
エマ・ストーン、ジェシー・プレモンス、エイダン・デルビス、スタヴロス・ハルキアス、アリシア・シルヴァーストーン

 

哀れなるものたち」「憐れみの3章」の監督ヨルゴス・ランティモスと俳優エマ・ストーンが、再びタッグを組んでの新作ですが、流石にこれも凄い。
なお本作、韓国のカルト・ムービー「地球を守れ!」のリメイクだそうです。

主人公は、製薬会社の若き女性経営者であるミシェル。
そのミシェルが突然、二人組の男に襲われ、拉致されて彼らの家の地下室に、鎖で拘束され閉じ込められます。
首謀者であるテディは、ミシェルが経営する製薬会社で配送作業員として働いている一方、養蜂事業も営んでいる。
そのテディがミシェルを誘拐した目的は何かというと、アンドロメダ星人が地球を滅ぼしにやってきており、ミシェルは地球人に姿を変えた異星人であり、その手先。
テディ曰く、ミシェルの髪は異星人の通信手段だからと、従弟のドンに命じてミシェルの頭を丸刈りにさせます。
そのうえでミシェルを脅し、攻撃日である月蝕日までに地球を救うため、宇宙船に乗っている皇帝と自分との交渉を実現させようとします。

ミシェル、自分を拘束しているテディと交渉しようとしますが、宇宙人の侵略、異星人云々とばかり唱えるテディと話が全く嚙み合わず。
この絶望感、さもありなん、と思うところですが、それでもミシェルは決して諦めない。そこにミシェルの優秀さ、明晰さが印象づけられます。

テディの<狂気>に対し、あくまで<言葉>でもって立ち向かおうとするミシェル、この両者のバトルが実に観応えたっぷり、本作の観どころです。

まさに、とんでもない、異様なサスペンス。
それが後半に至ると、信じ難い出来事が相次いで起きるのですから、本当に驚かされます。
果たしてミシェルは、かの名作「コレクター」(主演:テレンス・スタンプ)に類似した拘束状況から脱出することができるのか、テディとの対決は如何なる結末を迎えるのか・・・、まるで予想できず。

最後の結末、呆気に取られてしまうというか、思いもよらぬ結末に呆然としてしまうというか。
最後に流れる「花はどこへ行った」の歌は、まるで呆然とした観客を置き捨てていくかのようです。

主演エマ・ストーンの奮闘というべき熱演は、流石に凄い。
テディを演じる共演者ジェシー・プレモンスの怪演も中々のものです。

2026.02.19

        


  

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