“アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ” ★★
Avatar:Fire and Ash
(2025年アメリカ映画)

監督:ジェームズ・キャメロン
脚本:ジェームズ・キャメロン、リック・ジャッファ、アマンダ・シルヴァー

出演:サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガーニー・ウィーヴァー、スティーヴン・ラング、ケイト・ウィンスレット、クリフ・カーティス、ブリテン・ダルトン、トリニティ・ブリス、ジャック・チャンピオン、ベイリー・バス、デヴィッド・シューリス

 

アバター」の第3作。

惑星バンドラの住民ながら、精霊エイワに激しい憎しみをもつヴァラン率いるアッシュ族が、侵略者である地球人の軍隊と結託、ジェイク率いるナヴィたちと凄絶な闘いを繰り広げます。

戦闘場面は、これまでの作を超えてスケールアップ。その一方、面白さは第一作、第二作と少しずつ減じているように感じます。
惑星パンドラという世界観の面白さが、慣れてしまったことにより薄れてしまっているからでしょうか。
今回の観どころは、戦闘場面だけでなく、ジェイクとネイティリ一家における家族問題がクローズアップされているところにあるようです。
なお、その中には彼ら一家と行動を共にする地球人の若者スパイダーも含まれます。

巨大な戦闘艦や攻撃艇等々、強力な攻撃兵器をもって一斉攻撃を行い、パンドラの先住民族であるナヴィたちを壊滅させようとする地球人たちと、槍や弓矢をもって、パンドラの生き物たちと力を合わせ立ち向かうナヴィたち。
その姿からは、非道な侵略者と先住民という歴史的事実を考えざるを得ません。
すぐ思い浮かぶのは、アメリカにおける白人移住者による先住民族の迫害の歴史です。でもそれはアメリカだけのことではなく、日本においても和人によるアイヌに対する迫害がありました。
現代で言うならばまさに、ウクライナに対するロシアの一方的な領土侵略も、それらに連なる横暴・非道でしょう。

本作からは、そうした侵略・迫害に対する批判をあらためて強く感じます。

2025.12.19

       


  

to 映画note Top     to 最近の映画 Index