“レイニーデイ・イン・ニューヨーク ★★☆
A RAINY DAY IN NEW YORK
(2019年アメリカ映画)

監督:ウディ・アレン
戯曲:ウディ・アレン
脚本:トム・エッジ
出演:ティモシー・シャラメ、エル・ファニング、セレーナ・ゴメス、ジュード・ロウ、ディエゴ・ルナ、リーヴ・シュレイバー

 

郊外にある大学に通うギャッビーは現在、同じ大学のアシュレーと恋人関係。
そのアシュレーは学生新聞の記者を務めているのですが、有名な映画監督ポラードへのインタビューができることになったと、大喜び。
インタビューの場所がマンハッタンということから、ニューヨークっ子であるギャッビーは一緒にニューヨークへ行き、インタビューが終わった後に地方出身のアシュレーをあちこちへ案内してあげようと計画を立てます。

ところが、ポラードとのインタビューに出向いたアシュレー、ポラードが予想もつかない行動にでたことからあちこちへ連れまわされることになります。
おかげで高級レストランにランチを予約していたギャッビーの予定も狂いだす。

ニューヨークの雨の中、デートを楽しむはずだった恋人たちの歯車が狂いだし、アシュレーは能天気にあちこちへと渡り歩き、一方のギャッビーはあてどもなく雨の中を歩く回るという、すれ違いの一日を描くロマンス劇。

雨の降り続くニューヨーク、という舞台設定が実に良いですねー。
雨というと閉ざされ感がありますが、そのままギャッビーとアシュレーの心の繋がりを妨げているようで。
現にギャッビー、アシュレーを求め続けるのですが果たせず、最後はヤケになったのか、という行動に。それが思わぬ母親の秘密を引き出すことになって、流石にここは主人公ギャッビーと共に観客も度肝を抜かれます。

すれ違った挙句の結末は・・・というのが興味処ですが、どちらの結末になっても不思議ないものですが、ウディ・アレンが選んだ結末はというと、こうなってこそと得心が行くものでした。

ストーリィの途中、ギャッビーは元彼女の妹であるチャンと偶然に出会うのですが、このチャンが結構曲者ぶりを発揮していて、ストーリィに奥行きをもたらしています。是非、ご注目の程。

なお、本作を観ながら、かつて観た「ニューヨークの休日」というラブ・コメディを思い出しました。
題名は「ローマの休日」のもじりで1963年作、ジェーン・フォンダ、ロッド・テイラーが主演。このストーリィもまた雨が要素になっていた気がするなぁ。

2020.07.08

         


   

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