“スカラムーシュ 
Scaramoushe
(1952年フランス映画)

監督:ジョージ・シドニー
原作:ラファエル・サバチニ
脚本:ロナルド・ミラー、ジョージ・フローシェル
出演:スチュワート・グレンジャー、メル・ファーラー、ジャネット・リー、エリノア・パーカー

  

「MGMが作り続けていた剣戟ものの、比較的できの良い一本。G・シドニーが「三銃士」同様にフランスが舞台の剣戟を我がものにした作品で、彼としてはベストの部類」ということなのですが、私としては大いに不満。
原作はデュマ「三銃士」に負けず劣らず面白い、歴史活劇もの小説の傑作だというのに、折角の原作の面白さが台無しという印象です。
フランス革命を背景に主人公が次々とその姿を変え、潜在能力を次々に開花させて動乱の時代を宿敵の貴族と対決していくというところ、その自由自在の変化ぶりに抜群の面白さがあるというのに、全くそれが欠けていて残念無念。
また、主人公を囲む登場人物の魅力も捨て難いというのに、こちらもズタズタ。
まぁ映画ということで時間の制約があるのは分かるというものの、単なる剣戟映画に仕上げればそれで良しという安易な発想ではなかったか、と思う次第です。

2013.01.26

→ 原作:「スカラムーシュ

     


 

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