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コンビニで働き、28歳という若い独身女性の身で保護司として活動する主人公＝阿川佳代を有村架純が演じるヒューマン・サスペンス。
阿川佳代が更生をサポートする元受刑者の工藤誠が、仮釈放がまもなく解けるという最後の面談日を前に突如として姿を消してしまう。
工藤を信じ、その身を心配する佳代の元にもたらされたのは、警官を襲って拳銃を奪い３人の人間を拳銃で死傷させた連続事件の容疑者として工藤誠が追われているという事実。
そして、捜査に当たっている刑事の一人は、かつて因縁のあった中学時代の同級生だった。
予想を超えて、良い映画でした。
頼りなそうな面はあるものの、真摯に元受刑者たちに寄り添おうと努めている若い女性保護司を、有村架純が好演。
この作品、有村架純さん意外の女優はちょっと考えられないのではないか、と思うほどです。
保護司とは、犯罪を犯した人の更生を支える、非常勤の国家公務員ではあるものの、無給＝ボランティアです。
その活動はとても難しく大変なものだと思いますし、責任も重大。
そんな保護司を若い女性が担っているのは非現実的なように感じますし、本ストーリィにおける元受刑者たちの関係は健全で、これまた余りに出来過ぎとも感じます。
委嘱する側でも、サポートする相手の犯罪者を選んでいるのかもしれませんが。
工藤誠が巻き込まれた事件がどう展開していくのか、目が離せませんが、そもそも保護司とはどうあるべきか。また、警官は、弁護士は、と考えさせられるストーリィでもあります。
主人公の阿川佳代がぶつかる問題もそこにあります。
こぶりで地味な印象を受ける作品ですが、お薦めです。
なお、本映画の中で胸に残ったのは、事件現場に供えられた花束等について、苦情を言われ片づけなくてはならなかったのは、被害者の遺族たちだったという悲鳴。心に留めておきたいと思います。
2022.02.02
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