“やじきた道中 てれすこ” ★★☆
(2007年日本映画)

監督:平山秀幸
脚本:安倍照雄
出演:中村勘三郎、柄本明、小泉今日子、ラサール石井、笑福亭松之助

 

お馴染みの弥次さん・喜多さんの珍道中もの。

人の好い弥次さん、品川遊郭“島崎”の花魁=お喜乃にうまいこと騙され、足抜けを手伝ってそのままお喜乃の故郷=沼津への道中することになります。
ちょうど歌舞伎芝居で大失敗をしたところの喜多さんもそれに加わり、3人の珍道中が繰り広げられるというストーリィ。

人情家で、人を疑うということを知らない好人物の弥次さん、まさに勘三郎さんにぴったりの役どころ。勘三郎さんそのままの人柄が味わえる、と言って良いのではないでしょうか。
一方のお喜乃、彼女を演じる小泉今日子さんがこれまた秀逸。ちょっと色気があって、ちょっと蓮っ葉なところもある。客の男たちを手玉にとるしたたかさもありますが、弥次さんの好人物なところをきちんと受け留めている可愛らしさもある、といった風。
さらにクセ者の柄本明さんも加わり、この3人の掛け合いが息もピッタリと合って、すこぶる愉快、楽しい。

これという結末がある訳でもないので、終わった時にはもう終り? お喜乃の可愛さを中心にもう少し観ていたいなぁ・・・と思った次第。
それでも上映終了の前日で観客も少ないとあって、可笑しいところでは心置きなく声をあげて笑い、存分に楽しい時間を過ごすことができました。

  
※勘三郎さんの次男・七之助さんが出演した「
真夜中の弥次さん喜多さん
の時と違って、安心して観れました。(笑)

2007.12.20

  


  

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