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幼い頃に母親が死去し、祖母に育てられた朝子。
その祖母は、朝子が高校を卒業した後、死期を迎えます。
その死の直前、祖母が朝子に言っておかなくてはならないとして告げたのは、5歳の頃の朝子には半年程の短い間、父親のような存在がいた、ということ。
そしてその相手である西山夕平こそは、朝子の母親である紗月を殺害し、殺人罪で懲役刑となった人物だった。
母親のことも夕平のことも、幼過ぎて何も覚えていない朝子は、それから当時の新聞などから事件のことを調べ、当時の弁護士に会い、そしてついには刑務所へ西山夕平との面会に臨みます。
事件の謎として残っていることは、夕平に殺意があったのかなかったのか、夕平が一切黙秘を貫いたことから、今も不明のまま。
朝子はそれを確かめようとしますが・・・。
とにかく切ない・・・、切な過ぎる。
家庭に恵まれず、孤独に育った夕平にとって、朝子と紗月は初めて家族といるという幸せを実感できた相手だったのに。
あまりに自分勝手過ぎるのではないか、ただ相手を翻弄し、結果的には自分の都合の良いように相手を利用しただけではないのか。
そのうえで、この作品は何を伝えようとしているのか、というところがもうひとつ判らなかったのですが、朝子、そして夕平が、過去にケリをつけて新しく歩み出すことを祈りたい気持ちです。
本作から受ける切なさ、そして二人の最後から5年後の姿に、胸がいっぱいになります。
2026.09.02
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