“ザ・ファブル 殺さない殺し屋”　★★
（2021年日本映画）

監督：江口カン
原作：南勝久
脚本：南勝久、江口カン
出演：岡田准一、木村文乃、堤真一、平手友梨奈、安藤政信、山本美月、佐藤二朗、佐藤浩市

殺し屋休業中、したがってその間に人を殺すことを厳禁された殺し屋ファブル。「ＳＰ」に続いて堪能できた岡田准一主演「ザ・ファブル」の第２弾。

かつての仕事で無関係の少女に障害を与えてしまったファブル、今は車椅子生活者となったその少女＝佐羽ヒナコに偶然出会ったファブルは、なんとか彼女の力になろうとします。
しかし、両親を殺害された彼女は現在、善意のＮＰＯ団体代表という皮を被った凶悪な犯罪者＝宇津帆と共にいた。
ファブルの存在をかぎつけた宇津帆は、ファブルに殺された弟の仇を取ろうと、罠を巡らしファブルを呼び出すのですが・・・。

いやー、岡田准一さんのアクションが見物。
中層マンション、その外側に組まれた足場を舞台に、大勢の敵を撃退していく場面は、圧巻。
しかし、残念に思うのは、岡田さんがいとも簡単にアクションを演じてしまうので、迫力、凄みといった印象がいささか欠けてしまっている観があります。

なお、ファブル＝佐藤アキラ、その妹の佐藤ヨウコという触れ込みでファブルのお目付け役を務めている女性を演じる山本文乃さんとのコンビも楽しい。
（山本文乃という女優さん、イメージがちっとも固まりませんね）
また、佐羽ヒナコを演じる元欅坂46の平手友梨奈さんも中々の好演。

そして何と言っても、瞠目させられるのは堤真一さんの悪役ぶり。
「砕け散るところを見せてあげる」でも同様なのですが、自分を勝手に正当化している毒々しい悪役を見事に演じています。本当に、恐ろしくなるまでに憎々しくて・・・。

さて「ザ・ファブル」、第３弾も期待したいところです。

2021.06.19