“この胸いっぱいの愛を” ★☆
(2005年日本映画)

監督:塩田明彦
原作:梶尾真治
脚本:鈴木謙一、渡辺千穂、塩田明彦
出演:伊藤英明、ミムラ、勝地涼、宮藤官九郎、吉行和子、富岡涼、臼田あさ美

 

20年前の故郷にタイムスリップした主人公が、かつて慕った和美姉ちゃんへの愛を貫いてその生命を救おうとするストーリィ。

原作は「クロノス・ジョウンターの伝説」中の一篇「鈴谷樹里の軌跡」とされていますが、主人公は女性から男性に変わっていますし、ストーリィも全くの別物。共通するのはタイム・スリップものということと、主人公の「鈴谷」という名字くらいです。
むしろ、梶尾さん自身によるノベライズ作品「この胸いっぱいの愛を」と読み比べる方が適当です。それでさえ、最後の結末は異なるのですから。

その映画のエンディング、私としては興を削がれた観があります。
何故こうしなくてはならないのか、と正直言って思う。登場人物全員の舞台挨拶代わりでしょうか。
甘いのではないかと言われようが、梶尾さんによるノベライズの結末の方が私は好きです。ハッピーエンド、結構ではないですか、気分的にもその方が爽快です。
タイム・スリップして未来をハッピーエンドに変えることができる、それこそ梶尾さんのタイムトラベル・ストーリィの魅力なのですから。

2006.04.29

    
→ 原作:
「クロノス・ジョウンターの伝説」 

 → ノベライズ作品:「この胸いっぱいの愛を」
  


  

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