“響−HIBIKI−” ★★★
(2018年日本映画)

監督:月川翔
原作:柳本光晴(「響〜小説家になる方法〜」)
脚本:西田征史
出演:平手友梨奈、北川景子、アヤカ・ウィルソン、小栗旬、吉田栄作、高嶋政伸

  

“マンガ大賞2017”で大賞に輝いて話題を集めたヒット・コミックス「響〜小説家になる方法〜」の実写映画化、とのこと。

コミックスは読まないので上記のことは全く知りませんでしたが、まず興味を惹かれたのは、欅坂46のセンター・平手友梨奈が主演ということ。
次いで、新聞の映画評で高く評価されていたのでますます期待が増しましたが、いやーぁ、こんなに面白いとは!

高校に入学したばかりの鮎喰(あくい)響が主人公。
さっそく文芸部の部室に向かい、入部を希望しますが、そこはろくでもない高校生たちの溜まり場か。そこでさっそく響の暴力的なエキセントリックな言動が披露されます。
その一方、文芸出版社「小論社」の募集する新人賞に応募された作品を読み、編集者の花井ふみは興奮、何としてもこの作品を世に出したいと全力投球。

常識や礼儀など何のその、常に本音だけ、いい加減なことを言うやつには直接的な行動も厭わないと、怒涛のように破壊的。
そんな響を演じる平手友梨奈が、主人公のイメージにぴったり、と言うか、これはもう響なのか平手友梨奈なのか、と思うぐらい同一化しています。
そして、ストーリィの内容も、小説とは何か、作家とは何か。作家とは何のために書くのか、賞を得て社会的に認められるためか、書きたいから書くのか。そうした問い掛けに、小説好きとしては思わず興奮せざるを得ません。

何と言っても、ストーリィ展開の速さが小気味良く、エンディングまでがあっという間。少しもだれるところがありません。
また、平手友梨奈が体現する響のキャラクターに、抑えた演技の北川景子という組み合わせも魅力的。
ただ、小栗旬演じる新進小説家、ここまで小汚くする必要はないよなぁ、と思うところです。

是非、お薦め! DVDが出たらすぐ借りて、もう一度観たい、と思います。

2018.09.16

      


  

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