“ALWAYS 三丁目の夕日” ★★★
(2005年日本映画)

監督:山崎貴
原作:西岸良平
脚本:山崎貴、古沢良太
出演:
吉岡
秀隆、堤真一、小雪、堀北真希、三浦友和、もたいまさこ、薬師丸ひろ子、須賀健太

 

私は知りませんでしたけれど、西岸良平さんの人気コミック「三丁目の夕日」という作品の映画化とのこと。
昭和33年、建築中の東京タワーをバックにみることのできる東京下町、夕日町三丁目を舞台にしたストーリィ。
中心となるのは、社長一人の自動車修理工場・鈴木オート、駄菓子屋を営みながら小説の応募を続ける茶川竜之介の2家族(?)。
鈴木オートには集団就職で上京し住み込みで働くことになった星野六子、茶川駄菓子店には元踊り子で一杯飲み屋のおかみとなったヒロミから押しつけられた身寄りのない少年・古行淳之介が加わるところからストーリィは始まります。

私の年代ではまず懐かしさが先に立ちます。
私は昭和30年生まれなので、この33年は記憶にある光景ではありませんけれど、かなり近いし、集団就職とかは想像がつきます。
JR(当時「国鉄」)の駅の踏み切りではいつもSL(蒸気機関車)を見かけていたし、我が家の冷蔵庫は最初大きな氷を入れるタイプのものでした。TVも我が家が買ったのは小学校に上がったばかりの頃。
今とあの頃と何が違うのか、一生懸命やっていれば必ず生活は良くなるという思いと、狭い家の中でもっと家族が密接だったことでしょうか。
リストラ大合唱、若手抜擢・中高年は不要物みたいに言われたサラリーマンとしては、一生懸命やっても評価されない昨今と比較すると、昔は良かったなぁという思いが浮かばなかったといえば嘘になります。
でも、時代というのはその時限りのもの。そう一概に比べられるものではないと思うのです。
最後には胸熱くなる感動シーンが待ち受けていますが、それは語ろうとすると薄っぺらなものになりかねないと思えるので省略。

なお、鈴木オートの怒りっぽい主人の妻を演じるのが薬師丸ひろ子さん。昔のイメージが強くて主婦という役には最初ギャップを感じるのですが、意外とはまっているのがかえって魅力的。ドスきかせたり、しらばっくれたりする様子がことに楽しい。また、六子を演じる堀北真希さんがとても新鮮、かつ素晴らしい。期待したい若手女優です。
淳之介を演じるのは「
雨鱒の川」に出ていた須賀健太君。やぁ久し振り、というところですが、その時よりずっと芝居達者になっているようです。
それ以外の出演者たちも皆好演していますが、以下省略。

2006.06.12

    


  

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