1998年12月
飛鳥新社刊
(1200円+税)
1998/12/27
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本書は、「モリー先生との火曜日」で知ることとなった、モリス・シュワルツ先生自身の言葉をまとめた本です。それも、モリー先生がALSにかかって死の床についている、そんな状況からまとめられた一冊(最後には口述で)。
内容は、やはり苦痛や病気に悩む人たちに対する、モリー先生自身の体験からの提言です。そして、その提言のひとつずつに、先生のわかり易い説明が付されています。悩み、ストレスを抱えている人にとっては、現実的かつ有益な提言であることでしょう。
現状をそのまま受け入れること、決して無理な我慢をしないこと、自分に寛容であること、等々。
本書は、上記「火曜日」と表裏を成している一冊と言えます。けれども、感動を覚えたという点では、モリー先生の姿をありのままに伝えた「火曜日」の方が優ります。その姿の内面を読者に伝えてくれる本なのですが、教科書的に過ぎるところがある所為かもしれません。
第1部「自己の現状を理解するには」:1.肉体的障害との共存、2.挫折感の処理、3.失ったものへの哀悼、4.現実の受容、5.過去の再検討
第2部「望みの境地に達するには」:6.人生への活発な参加をつづける、7.他人と接する心がまえ、8.あなた自身に親切に、9.精神と感情への対処、10.神との結びつきの創出、11.死を思う
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