ピーター・メイル著作のページ


1939年ロンドン郊外生、15年間広告業界で働く。73年発表した画期的な性教育の絵本「ぼくどこからきたの?」が世界的なベストセラーとなり、小説を書くために妻と犬を連れてプロヴァンスに移住。「南仏プロヴァンスの木陰」等、著書多数。

  


  

●「南仏プロヴァンスの12か月」● ★★☆   イギリス紀行文学賞
 
原題:“A YEAR IN PROVENCE”




1993年1月
河出書房新社

1996年04月
河出文庫化


1993
/02/11

イギリス人である著者夫婦が、フランスの田舎プロヴァンス地方に移り住みます。本書は、そのプロヴァンスにおける1年間の生活記録です。
久々に、じっくりと落ち着いて読むことができました。
プロヴァンス地方特有の寒波と言ったら良いのでしょうか、“ミストラル”や、近辺の個性豊な隣人たち。著者夫婦は様々な体験をすることになります。
何よりも印象深かったのは、殆どの人達が、食べることに最大の関心を持ち、また美味しいものを楽しく食べることに長じ、かつそうした生活を満喫していること。
羨ましくなるような、人生の満足感、幸福感が、読んでいる最中にも本書から滲み出て来るようです。

パリのような都会と違って、堅苦しいようなレストランは登場しません。そのくせ、美味しそうな、タップリと量感ある料理が頁を賑わしています。トリュフのたっぷり入ったオムレツ、次々と出てくる料理、やはり美味しいものを食べるのは快楽です!
本書について多くを語る必要はないでしょう。さっさと手にとって読み出したほうが、早いです。

 


 

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